研究課題/領域番号 |
20K09628
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 (2022-2023) 国際医療福祉大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
井原 基公 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 非常勤講師 (50403506)
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研究分担者 |
河村 和弘 国際医療福祉大学, 医学部, 教授 (10344756)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 徐放剤 / 卵胞活性化療法 / 卵巣組織移植 / VEGF / 生着率 / 卵巣移植 / IVA / 卵胞 / 組織培養 / 薬物徐放システム |
研究開始時の研究の概要 |
卵胞の成熟障害は早発閉経や高齢不妊患者、抗癌剤を使用した若年癌患者において治療困難な病因であり、それらの大半は原因不明である。卵胞の発育率を改善させるために世界においてもさまざまな方法が報告されているが、いずれも成熟卵胞の獲得率は低いままである。最近、間葉系幹細胞療法(MSC療法)を用いた細胞治療による卵巣機能の改善方法が報告され、臨床応用されつつある。そこで我々のグループが開発した卵胞活性化療法(IVA療法)にMSC療法やその改良方法を取り入れ、より優れた卵胞発育障害の治療法を開発し、早発閉経患者や高齢不妊患者、若年癌患者などから質の高い卵母細胞を獲得することを目指す。
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研究成果の概要 |
我々のグループは卵胞発育障害の新規治療法として卵胞活性化療法(IVA: in vitro activation)を開発したが、卵巣組織切片を卵巣内や腹膜に移植した際に卵巣組織が生着する割合は100%ではなく、質の良い卵母細胞をより効率的に獲得するためには未だ改善の余地がある。本研究の結果、VEGFの徐放剤を用いると移植卵巣切片内の卵胞数が有意に増加したことから、卵巣組織切片の生着率を格段に向上させることに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
卵胞の発育率を改善させるために世界においてもさまざまな方法が報告されているが、いずれも成熟卵胞の獲得率は低いままである。原始卵胞が存在するが、発育しない状態である卵巣機能不全患者に対する治療法として、VEGF徐放剤が卵胞活性化療法の効果を更に改善させる可能性が高く、良好成熟卵子の獲得により卵巣機能不全患者の妊娠率を向上させる可能性が高い。また、卵巣組織の生着率改善だけではなく、他の臓器移植に対しても徐放剤の有用性が示された。
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