研究課題/領域番号 |
20K09634
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
|
研究機関 | 公益財団法人がん研究会 |
研究代表者 |
後藤 理 公益財団法人がん研究会, がん研究所 がんゲノム研究部, 研究員 (00634891)
|
研究分担者 |
丸山 玲緒 公益財団法人がん研究会, がん研究所 がんエピゲノムプロジェクト, プロジェクトリーダー (60607985)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | エピゲノム解析 / ゲノム解析 / 婦人科腫瘍学 / 染色体高次構造調節因子 / エストロゲンシグナル / 類内膜性子宮体癌 |
研究開始時の研究の概要 |
染色体高次構造調節因子 CTCF はループ構造などの転写ドメインを形成し、多数の遺伝子の発現調節に重要な役割を果たしている。CTCF の変異は子宮体癌を含む数種のがん種で報告されているが、そのがん化における役割は不明である。申請者らは CTCF に変異を有する子宮体癌では、エストロゲン下流遺伝子の発現が低下していることを見出した。本研究ではCTCFの下流因子を、特にエストロゲンシグナルに注目して探索し、 CTCF 変異による類内膜性子宮体癌の増殖機序を明らかにする。本研究により子宮体癌の新たなホルモン療法の開発や、染色体高次構造を標的とした治療薬への展開が期待される。
|
研究成果の概要 |
CTCF の変異は子宮体癌を含む数種のがん種で報告されており、ハプロ不全性を示す腫瘍抑制遺伝子であることが知られている。しかし、そのがん化における役割は不明であった。CTCF/Cohesin 結合領域および転写因子結合領域のメチル化の状態を、CTCF変異型および野生型の子宮体癌検体で比較したところ、CTCFに変異を有する子宮体癌において、CTCF/Cohesin 結合領域とESR1、FOXA2 等の転写因子結合領域のメチル化が亢進していることが明らかとなり、クロマチン構造制御の異常を伴ったエストロゲンを含む性ホルモン受容体による転写制御の異常が示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
染色体高次構造調節因子 CTCF の変異により、類内膜性子宮体癌のがん化が引き起こされる機序を明らかにすることを目的して研究を行った。CTCFの下流因子を、特にエストロゲンシグナルに注目して探索したところ、クロマチン構造制御の異常を伴ったエストロゲンを含む性ホルモン受容体による転写制御の異常を示唆する結果を得た。本研究により子宮体癌の新たなホルモン療法の開発や、染色体高次構造を標的とした治療薬への展開が期待される。
|