研究課題/領域番号 |
20K09637
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
細井 亮宏 東京大学, 医学部附属病院, 特任研究員 (60565141)
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研究分担者 |
垣見 和宏 東京大学, 医学部附属病院, 特任教授 (80273358)
中川 英刀 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, チームリーダー (50361621)
濱西 潤三 京都大学, 医学研究科, 講師 (80378736)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 卵巣がん / マイクロサテライト / フレームシフト / ネオアンチゲン / neoantigen / MSI / 子宮体がん / 抗PD-1抗体治療 |
研究開始時の研究の概要 |
MSI-High腫瘍では、DNAミスマッチ修復(MMR)遺伝子の変異や、エピジェネティックな不活性化によってDNAのマイクロサテライト領域(MSI)での異常な繰り返し配列が起こり、高頻度に体細胞遺伝子変異を生じることが知られている。マイクロサテライトの遺伝子変異により生じたフレームシフト(MSFS)が、ネオアンチゲンとして認識され、抗腫瘍免疫応答が誘導されうるか?を、抗PD-1抗体薬ペムブロリズマブの投与を受ける子宮体がん患者において検討する。
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研究実績の概要 |
本研究では、多くの患者で共通して認められる遺伝子変異として、マイクロサテライトの遺伝子変異により生じたフレームシフト(MSFS)に着目し、MSFS由来のネオアンチゲンを同定し、その免疫原性を評価し、ワクチン開発の可能性を検討した。International Cancer Genome Consortium (ICGC)、The Cancer Genome Atlas (TCGA)のデータベースを活用し、全ゲノム上でマイクロサテライトに認められる遺伝子変異の中から、フレームシフト変異を検索した。様々ながん種における変異の頻度、さらには変異ペプチドのRNA発現量をもとに、ネオアンチゲンの候補として30個の遺伝子(ACVR2A、KIAA2018、ASTE1、SEC31A、MSH3、RNF43、TBC1D23、TMEM60、TGFBR2、LTN1、CASP5、KMTC2、AIM2、LMAN1、PHACTR4、SMC6、WDTC1、BAX、GINS1、RPL22、CCDC150、RBM27、SLC35F5、AASDH、ESRP1、PRDM2、GRB14、MSH6、SLC35G2、MBD4)に着目した。患者ごとに異なるHLAに対応するため、ネオアンチゲンの探索には、25アミノ酸からなるロングペプチドを用いることとした。合成したペプチドは、フレームシフトの開始アミノ酸から20アミノ酸上流の配列からC末端のアミノ酸までの領域を10アミノ酸ずつスライドさせながらフレームシフトによって生じたアミノ酸変異の全領域をカバーするように68個のペプチドを合成した。4例のMSI-H患者が含む53例の卵巣がん患者の腫瘍の一部を採取し、次世代シーケンサー解析を実施した。今後、MSI-H患者とMSI-S患者におけるMSFS変異の有無を比較し、ネオアンチゲンの探索を行う予定である。
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