研究課題/領域番号 |
20K09639
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
新美 薫 名古屋大学, 大学院医学系研究科, 講師 (20571334)
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研究分担者 |
奥野 友介 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (00725533)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 絨毛癌 / 絨毛性腫瘍 / NK細胞 / 全エクソームシークエンス / 次世代シーケンサー / PDXモデル / ゲノム解析 |
研究開始時の研究の概要 |
絨毛癌は妊娠後に発生する腫瘍であり、半分が非自己であるため、一般的ながんのゲノムプロファイルとは異なり不明な点が多い。さらに希少がんであることが研究の妨げとなっており、治療抵抗性絨毛癌に対する新規治療法の開発が進んでいない。 これらを踏まえ本研究では、絨毛癌における全ゲノム解析を行い、関連する治療抵抗因子や免疫応答因子などのバイオマーカーを同定し、新規治療法を探索することを目的とした。
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研究成果の概要 |
次世代シーケンサーを用いた絨毛癌組織の全ゲノム解析による遺伝子変異の同定を試みた。妊娠性腫瘍での遺伝子変異数は30前後であり、非妊娠性での遺伝子変異数は中央値150であった。妊娠性の2例でTP53遺伝子変異を認め、絨毛癌のドライバー遺伝子の可能性が示唆された。絨毛性腫瘍の部位別の抗腫瘍免疫応答を解析したところ、絨毛癌ではNK細胞/CD8+T細胞比率は腫瘍内では末梢血よりも上昇しており、腫瘍局所において絨毛癌症例が子宮体癌症例より高かった。非妊娠性絨毛癌患者の腫瘍検体を用いて、in vivoモデル(Patient-derived xenograft: PDXモデル)の作成に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
次世代シーケンサーを用いて、実際の絨毛癌臨床検体から遺伝子変異を同定した。稀な絨毛癌の複数の症例で、本人、パートナー、腫瘍を用いて腫瘍に特異的な遺伝子変異を同定することは他では行われておらず、学術的意義のあるものである。非妊娠性絨毛癌患者の腫瘍検体を用いて、in vivoモデル(Patient-derived xenograft: PDXモデル)の作成に成功した。次世代絨毛癌で世界ではじめてPDXモデルの作成に成功した。in vivoでの解析をさらに進めることで、臨床応用の可能性が期待できると考える。
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