研究課題/領域番号 |
20K09646
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
小野山 一郎 九州大学, 大学病院, 助教 (00444802)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | DNA脱メチル化 / 5hmC / 卵巣癌 / エピゲノム / 卵巣漿液性癌 |
研究開始時の研究の概要 |
癌におけるエピジェネティクス研究はDNAメチル化とヒストン修飾を中心に大いに 発展してきたが、DNAメチル化が精力的に研究されて来たのに対して、DNA脱メチル化に関してはまだまだ解明されていないことが多い。申請者は最近、卵巣漿液性癌の転移症例で5hmCレベルが高いことを見出した。 そこで本研究では卵巣漿液性癌における5hmCレベルの違いが転移の有無とどのように関 わっているのかを明らかにすることを目的に解析を行う。5hmCと癌の進展・転移との関係およびその機構を明らかにすることは癌を全く新しい視点で捉える研究に繋がり、癌研究における新しい領域となることが期待できる。
|
研究成果の概要 |
癌におけるエピジェネティクス研究はDNAメチル化とヒストン修飾を中心に大いに発展してきた。しかしながらDNA脱メチル化に関してはまだまだ解明されていないことが多い。そこで本研究ではDNA脱メチル化過程の中間産物である5ヒドロキシメチルシトシン(5hmC)と癌に着目して研究を進めた。 本研究ではまず、卵巣漿液性癌のリンパ節転移陽性症例で5hmCレベルが高いことを見出した。次に転移のある症例ではゲノム上のどの領域で5hmCレベルに変化を来しているのかを次世代シークエンサーを用いて解析した。その結果、癌の進展に関わる遺伝子群の近傍で、5hmCレベルが高くなっていることが明らかとなった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
5hmCとがんとの関係について着目した研究はこれまでにいくつかあるが、ほとんどの場合、臨床検体を用いた免疫染色で「がん細胞における5hmCレベルは低い」と結論づけているものであり、詳細な検討はなされていない。 今回、5hmCレベルとがんの進展・転移との関係の一端を明らかにすることができ、この研究を発展させることは全く新しい視点でがんを捉える研究に繋がると期待される。また、ゲノムにおける5hmCのdistributionの変化と臨床的特徴との関連を明らかにすることができれば、将来的にがんの診断・治療に応用できる研究となり、基礎研究、臨床研究の両面で価値が高くなる。
|