研究課題/領域番号 |
20K09670
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
森岡 裕香 神戸大学, 医学研究科, 准教授 (00360264)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 胎盤 / 鉄代謝 / 周産期障害 / プロテインキナーゼ |
研究開始時の研究の概要 |
鉄は、成体や胎児の生命活動に必須の元素である反面、過剰に存在すると細胞や臓器に障害を与えるため、生体内での鉄代謝は厳密にコントロールされている。鉄代謝には様々な因子が関与しており、なかでもヘプシジン-フェロポーチンシステムが中心的な役割を果たしていると考えられているが、その制御機構は完全には明らかになっていない。 本計画では特に、母体・胎盤・胎児の三者が関わる複雑な相互作用が全容解明を困難にしている、母児間鉄代謝に焦点を当てた研究を推進する。
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研究成果の概要 |
独自に作製した遺伝子X欠損マウスでは、胎盤と胎仔肝において鉄代謝関連遺伝子Hampの発現が上昇するとともに、胎仔肝に鉄の蓄積が生じることを明らかにし、Xが母児間鉄代謝に関わる新規因子である可能性を見出した。さらに、胎盤でXが発現していれば、胎仔肝のXが欠損していてもHampの発現上昇や鉄の蓄積が生じないという興味深い知見も得られ、胎盤に発現するXが胎仔肝における鉄代謝を制御している可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
母児間鉄代謝は、胎盤という特殊な臓器の存在により成体の鉄代謝とは一線を画する機構を有している可能性が示唆されているが、母体・胎盤・胎児の三者が関わる複雑な相互作用が全容解明を困難にしている。本研究では、母児間鉄代謝の解析に有用な動物モデルの作製に成功し、実際に、胎盤が胎仔肝の鉄代謝を制御するメカニズムの解明に向けた、足掛かりとなる結果が得られている。今後の発展も期待できる成果であり、学術的に高い意義を有する。
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