研究課題/領域番号 |
20K09672
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
増山 寿 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (30314678)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | バイオマーカー / 肥満 / 妊娠糖尿病 / メタボリック症候群 / プログラミング / 糖脂質代謝 / 継代的影響 / 妊娠高血圧症候群 / 代謝エピゲノム / 先制医療 / 子宮内環境 / 世代間連鎖 |
研究開始時の研究の概要 |
子宮内環境の悪化は,児成長後の肥満・メタボリック症候群発症リスクを増加させることが知られているが,この世代間連鎖の実体は十分には解明されていない。 本研究では子宮内環境の影響をアディポサイトカインに加えて糖・脂質代謝遺伝子全体に拡げ代謝エピゲノムの観点から網羅的に解析し世代間連鎖の仕組みを詳しく解明する。さらにヒト検体にて,子宮内環境悪化による児のアディポサイトカインを中心に糖・脂質代謝遺伝子発現やエピゲノムへの影響を調べ,バイオマーカー候補を開発する。 本研究で世代間連鎖のメカニズムに迫り,子宮内環境を反映するバイオマーカーを開発し,ヒトでの先制医療実用化への基盤としたい。
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研究成果の概要 |
子宮内環境の児成長後の健康・疾病に及ぼす影響については,十分には解明されていない。子宮内環境の悪化を経て出生した児の成長後の肥満・メタボリック症候群発症に着目し,高脂肪食飼育肥満マウスを用いて代謝エピゲノムを解析し,出生仔のアディポサイトカイン遺伝子の発現やエピゲノム変化が成長後の発症に深く関与しており、さらにいくつかの糖・脂質代謝関連遺伝子のエピゲノム変化を見出し,これら変化が相まって糖・脂質代謝に影響していると考えられた。さらにヒト検体を用いて母体の体格・栄養状態や妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群などの妊娠合併症のもたらす子宮内環境の悪化の影響を代謝エピゲノムの視点から解析しその影響を認めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
母体肥満・耐糖能異常下の子宮内環境による胎児プログラミングの変化がもたらす肥満・耐糖能関連遺伝素因への影響を示す最適なバイオマーカー候補として、アディポサイトカイン遺伝子や肥満・糖脂質代謝関連遺伝子のエピゲノム変化を同定した。生活習慣病発症を抑制し健やかな次世代育成に繋がる“先制医療”の実用化を目指すためヒトでの応用の端緒となる基盤研究結果と考える。
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