研究課題/領域番号 |
20K09675
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 上武大学 |
研究代表者 |
笹川 忠 上武大学, 医学生理学研究所, 研究員 (30424675)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | Flt1 / HIF-2α / HIF-1β / 妊娠高血圧症候群 / 栄養膜細胞 / 転写制御 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、胎盤におけるsFlt1タンパク質の過剰産生に関与する分子メカニズムを解明するため、胎盤栄養膜細胞におけるHIF-2αによる生理的条件下(通常酸素濃度培養系)ならびに病的条件下(低酸素ストレスや炎症性サイトカインによる刺激を与えた培養系)でのFlt1遺伝子の転写制御機構を明らかにする。そしてその研究成果から妊娠高血圧症候群の発症機序および新たな治療戦略の礎を築く。
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研究成果の概要 |
本研究では、通常酸素濃度下および低酸素濃度下の栄養膜細胞におけるHIF-2αを介したFlt1遺伝子の発現機構を調べた。その結果、HIF-2αの二量体化パートナーであるHIF-1βが、両方の培養条件で関与していることが明らかとなった。さらに、HIF-2αが結合するFlt1遺伝子上の低酸素応答性エレメントの候補の位置が、それぞれの培養条件で異なる可能性も示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
妊娠高血圧症候群(PE)の病態進行には、胎盤の栄養膜細胞より過剰分泌される抗血管新生因子sFlt1が中心的役割を果たしている。本研究により、栄養膜細胞が低酸素ストレスを受けるとHIF-2αとHIF-1βが協力してsFlt1分泌を増強させることが明らかとなった。現時点においてPEの治療薬は確立されておらず、本成果はHIF-2αとHIF-1βの複合体形成阻害がPEの新たな治療戦略となる可能性を示唆するものである。
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