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内耳メカノトランスダクション欠損マウスを用いたシスプラチン難聴の発症機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K09685
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

川島 慶之  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 准教授 (10376759)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
キーワードシスプラチン / 内耳有毛細胞 / 感音難聴 / TMC1 / メカノエレクトリカルトランスダクションチャネル / メカノトランスダクション / 耳毒性 / メカノトランスダクションチャネル / 有毛細胞
研究開始時の研究の概要

シスプラチン(CDDP)は多様な悪性腫瘍に対し高い有効性を示すが、副作用として腎障害と感音難聴(CDDP難聴)を引き起こす。難聴に関しては予防手段も治療法もなく、QOLを著しく低下させる。CDDP難聴の主な原因は、CDDPを取り込んだ有毛細胞のアポトーシスであり、有毛細胞へのCDDPの取り込み経路を明らかにすることはCDDP難聴の予防手段を考える上で極めて重要である。本研究では、メカノトランスダクション(MET)チャネル欠損マウスを用い、CDDP難聴の原因がMETチャネルを介した有毛細胞へのCDDPの流入であることを証明し、さらにMETチャネル遮断によるCDDP難聴の発症予防を試みる。

研究実績の概要

2022年度に実施したEx vivoの実験で得られた結果をもとに、本年度は、以下の、主にIn vivoの実験を進めた。
シスプラチンによる内耳有毛細胞の損傷に対するシメチジンの保護効果を検証するために、P18の野生型雌マウスに生理食塩水または300 mg/kgのシメチジンを腹腔内注射し、その後8 mg/kgのシスプラチンを腹腔内注射した。72時間後、マウスを安楽死させ、内耳感覚上皮の有毛細胞の障害を調べた。8 mg/kgのシスプラチンの腹腔内注射は中回転および基底回転の外有毛細胞のわずかながらも有意な変性を引き起こしたが、内有毛細胞には影響を与えなかった。シメチジンはシスプラチン毒性に対して有毛細胞を保護する効果を示さず、体重減少も観察されなかった。
Tmc1およびTmc2欠損(Tmc1Δ;Tmc2Δ)マウスのsensory METチャンネルがシスプラチンによる有毛細胞損傷において果たす役割を調べた。P18の野生型およびTmc1Δ;Tmc2Δ雌マウスに生理食塩水または20 mg/kgのシスプラチンを腹腔内注射し、72時間後に安楽死させた。野生型マウスでは、シスプラチンの腹腔内注射により蝸牛のすべての部位で外有毛細胞が有意に変性したが、Tmc1Δ;Tmc2Δマウスでは外有毛細胞に顕著な変性は見られなかった。内有毛細胞については、野生型およびTmc1Δ;Tmc2Δマウスのいずれにおいても顕著な変性は見られなかった。この結果から、感覚METチャンネルがシスプラチンの外有毛細胞への毒性に必要であることが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2021年度と2022年度に、新型コロナウイル ス感染症流行のため、一時的に実験動物の数を減らすことや、完全にストップすることを余儀なくされたために、研究の進行がやや遅れたが、その後は順調に進んでいる。

今後の研究の推進方策

一部、統計解析のためにデータ数が足りていない実験においてんを増やすとともに、論文の作製を進める。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Cisplatin-induced Hair Cell Damage in Mouse Cochlea Largely Depends on the Presence of Sensory Mechanoelectrical Transduction Channel Both ex vivo and in vivo2023

    • 著者名/発表者名
      Ayako Maruyama, Yoshiyuki Kawashima, Yoko Fukunaga, Ken Kitamura, Takeshi Tsutsumi
    • 学会等名
      CORLAS
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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