研究課題/領域番号 |
20K09710
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
鈴木 基之 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (50632329)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 舌癌 / リキッドバイオプシー / 口腔癌 / リンパ節転移 / 口腔がん / liquid biopsy |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、原発巣切除+経過観察で加療する患者を対象として、リキッドバイオプシーによりcirculating tumor DNA (ctDNA)を解析し、原発巣切除後に潜在的リンパ節転移が顕在化するよりも先行してctDNAが検出されることを後方視的且つ前方視的に実証する。本研究によりリキッドバイオプシーの有用性が確立され れば、一期的に原発巣切除のみを行い、術後にctDNAが検出される場合に限り二期的に予防的頸部郭清を行うという、個別化医療の実現に向けた礎が構築される。
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研究成果の概要 |
舌癌27例の原発巣、血液からDNAを抽出し断片化したDNAターゲットシーケンスを行った。23例(85%)でターゲットとなる遺伝子変異を同定できた。次いで、これら遺伝子変異を血液中に同定できるか検証するため腫瘍組織をデジタルPCRで測定したところ、21例において血液中の変異とほぼ同様の変異率で検出できた。StageとctDNAコピー数には有意な相関を認めた(p<0.001)。また、原発巣のDOIとctDNAにおいても強い相関を認めた。術後1週間前後に血漿中の変異が残存したものは3例あり、うち2例でその後再発を認めた。さらに、再発時のctDNAは1例を除き検出された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
舌癌患者のリキッドバイオプシーによりターゲットとなる遺伝子変異は進行癌では検出可能であり、早期癌でも再発時には多くの症例で検出された。また、一部の症例では術後早期に潜在的再発を予測できた。今後有用なバイオマーカーとなり得ることが示唆された。
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