研究課題/領域番号 |
20K09726
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山内 彰人 東京大学, 医学部附属病院, 病院診療医(出向) (90612507)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | 老化 / アンチエイジング / 音声障害 / カロリー制限 / 声帯筋 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究のテーマは声の老化の治療・予防である。 声の老化は高齢化を背景に増加している潜在的な社会脅威であるが、まだ病態は解明されておらず、治療や予防が確立されていない。 本研究では代表的なアンチエイジング法であるカロリー制限 (CR)に着目し、ラットの声帯において抗加齢効果がみられるかを検証する。過去の研究では声帯粘膜に抗加齢効果がみられており、今回は筋組織における効果を検証する予定である。
|
研究実績の概要 |
本研究は、(A) 高齢ラットにおける声帯筋の加齢性変化の評価、(B) 若年ラットの声帯筋に短期CR が及ぼす効果の検証、(C)高齢ラットの声帯筋に長期CRが及ぼす効果の検証、の3テーマから成る。 研究(A)では、body-cover theory におけるbody の主体を成す声帯筋における加齢性変化を組織学的・分子生物学的に解明する。研究(B)では短期CR が若年ラットの声帯筋へ及ぼす影響を評価する。経年変化への影響と、声帯障害後の創傷治癒への影響を評価する。研究(C)は、高齢ラットでの長期CR の抗加齢効果の有無を評価する本研究の最重要項目である。具体的な解析項目として、一般染色で筋線維面積、再生筋線維数を、免疫染色でPAX-7、MyoD1、Sirt1 などを、RT-PCR でPAX-7、MyoD1、Atrogin1、Sirt1、myosin heavy chain type 1・2A・2B・2L などを評価する。 研究(A)から(C)まで完遂することで総合的な結果が得られるため、3 年間で全てを完結させることが第一目標であるが、計画通りに進まず全て完遂できない場合でも、個々のテーマそれぞれに高い新奇性があり十分な研究成果が得られると予想される。 当初の予定として、研究(B)は過去の若手研究(B)で作成された資料を用いて初年度に解析を行う予定であった。また、研究(A)・(C)は初年度に動物の飼育を始め、次年度・最終年度に解析予定であった。しかし、次項で述べるように、コロナ禍を含む複数の課題が生じて研究は予定より遅れている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
昨年度でも研究の遅れを報告したが、今年度もコロナ禍の影響、研究者の異動、育児などにより、本研究は引き続き遅れている。 コロナ禍の影響で新たな実験動物の飼育が一時期制限され、ラットの飼育・実験を行う研究棟の移転が本年度にあったため、長期的な飼育期間を見込んでいる実験細項目(A)、(C)がほとんど進んでいない。細項目(B)を本年度は進める予定であったが、申請者本人の異動、第4子が生まれて育児に大きく時間を割かれて研究に当てる時間が十分に得られず、細項目(B)についてもあまり進まなかった。
|
今後の研究の推進方策 |
コロナ禍の影響、異動や育児の影響は本年度も続くと見込まれる。研究の完遂は難しいと予想されるが、細項目(B)を本年度は進めて、細項目(A)(C)はできる範囲で進めていく。
|