研究課題/領域番号 |
20K09741
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
原 浩貴 川崎医科大学, 医学部, 教授 (90274167)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | いびき / 音響解析 / 酸化ストレス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、OSA患者のいびき音をパラメーター分析し、カテゴリー分類したのち、酸化ストレスマーカーの測定値と併用する事で、疾患の重症度推定の可能な、PSGに代わる非侵襲的なOSAの新しい診断法を確立することである。1)音声解析ソフトウェアである MDVPを用いたいびき音の音響解析を行い、2) 上気道の閉塞部位を周波数特性で、呼吸中枢の不安定性をいびきの音圧の変化量で、咽頭筋の反応性をいびきの周波数の上昇・下降の変化量で表し、3) 睡眠中の低酸素の反復状態を表すODIの代用として、酸化ストレスマーカーである尿中8-OHdGを測定し、前述の3指標と併用する事で疾患の重症度を推定する。
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研究実績の概要 |
睡眠呼吸障害の重要な症状であるいびきは、睡眠中の上気道形態と気流に関わる多くの情報をもつ。本研究では、我々の先行研究をさらに発展させ、いびきの音 圧の変化量、周波数の上昇・下降の変化量を用いて睡眠中の呼吸中枢の不安定性、咽頭筋の反応性を推定し、さらに酸素飽和度低下指数(oxygen desaturation index: ODI)と相関することが明らかになっている酸化ストレスマーカーである尿中8-hydroxy-2'-deoxygu anosine(8-OHdG)の測定を併用することで、終夜睡眠 ポリグラフィー(PSG)に代わり在宅で実施可能な、OSAの重症度判定に有効な非侵襲的な新しい診断法を確立することを目的としている。具体な方法としては、1) 音声解析ソフトウェアである MDVPを用いたいびき音の音響解析を行い、2) 上気道の閉塞部位を周波数特性で、呼吸中枢の不安定性をいびきの音圧の変化量で、 咽頭筋の反応性をいびきの周波数の上昇・下降の変化量で表し、3) 睡眠中の低酸素の反復状態を表すODIの代用として、酸化ストレスマーカーである尿中8-OHdG を測定し、前述の3指標と併用する事で疾患の重症度を推定する。 本年度はコロナ感染対応の影響で、患者の酸化ストレスマーカーである尿中8-hydroxy-2'-deoxygu anosine(8-OHdG)の測定ができなかったが、昨年度明らかになった睡眠呼吸障害とアレルギー素因の影響の関係については、さらに検討を進めた結果ダニアレルギー陽性の場合に、低呼吸指数が大きくなることがあきらかとなったため、アレルギー素因といびき音との関連を紐付けることでさらに精度の高い診断法を確立できる可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
すでに入手した赤外線カメラを用いた睡眠中の体位記録を開始し、音響解析の参考にする必要があったが、2022年度中に整備される予定であった赤外線カメラを駆動するためのwifi環境の整備が遅れたため、体位や口呼吸の有無の確認が不充分であった。また病棟管理上、研究実施に必要な採尿に制限が生じた。
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今後の研究の推進方策 |
コロナ感染対応の影響が払拭されるため、尿中8-OHdGのデータ採取を行い、PSGのパラメータおよびいびき音との関連についての解析をすすめる。 検査室におけるWifi環境の整備のめどがたたないため、wifi不要の赤外線カメラを使用し、記録をおこなうことで対応する。 さらに研究の推進のため、国内外での学会研究会参加による情報収集をおこなう。
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