研究課題/領域番号 |
20K09745
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
高原 幹 旭川医科大学, 医学部, 講師 (50322904)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 扁桃病巣疾患 / 掌蹠膿疱症 / IgA腎症 / 胸肋鎖骨過形成症 / 口蓋扁桃摘出術 / 口蓋扁桃 |
研究開始時の研究の概要 |
各扁桃病巣疾患における扁桃摘出効果をまとめ、扁桃病巣疾患ガイドラインを作成する。また16s rRNA菌叢解析にて病巣扁桃の細菌叢を網羅的に検討する。また更なる扁桃T細胞上の皮膚、腎ホーミング受容体CXCR3について検討する。IgA腎症扁桃のIgA過剰産生の機序をさらに突き詰めるため、pDCを検討する。また質的異常を検討するためIgA腎症扁桃由来IgAの糖鎖解析を行う。扁桃病巣疾患の根幹的病因と考えられる常在菌や細菌DNAの過剰免疫応答の機序を解明するため、制御性T細胞、Th17細胞の発現を解析する。それらの解析結果と上述した扁桃摘出術の有効性との関連性を解析し、予後予測因子を同定する。
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研究成果の概要 |
掌蹠膿疱症、IgA腎症は典型的な扁桃病巣疾患とされ、扁桃摘出術で症状、所見が改善する。しかし、本疾患概念は他科の医師に広く浸透しているとは言えない。我々は本疾患における扁桃摘出術の有効性を基礎的、臨床的に証明し、他科医師への疾患概念の浸透を目指している。扁桃病巣疾患診療の手引き作成委員会委員長として、手引き書をまとめ、発刊した。また、IgA腎症においてAPRILが扁桃のIgA過剰産生に寄与していること、扁桃T細胞がCXCR3を介して腎糸球体へ移行し腎炎を増悪させていることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
扁桃病巣疾患診療の手引きが作成されたことで、各関連科の医師にも本疾患における扁桃摘出術の有効性が示され、適応患者の耳鼻咽喉科への紹介が多くなり、扁桃摘出術の恩恵を得る患者が増える可能性が示された。また、扁桃と病巣疾患を結びつける基礎的エビデンスが更に肉づけされたことで、本疾患における病態の理解だけにとどまらず、類似の臨床的側面を持つ自己炎症性疾患や炎症性腸疾患の病態にも肉薄できる可能性が示唆された。
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