研究課題/領域番号 |
20K09747
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
紫野 正人 群馬大学, 医学部附属病院, 講師 (20550015)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2024年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | セロトニン / 内側前庭神経核 / パッチクランプ法 / 一過性虚血 / 自発発火頻度 / 前庭代償 / 回転性めまい / 自発発火 / パッチクランプ / 虚血 |
研究開始時の研究の概要 |
セロトニン関連薬はうつ病、片頭痛、メニエール病の増悪予防として使用される。一方、一過性の血液循環障害によるめまいは高齢化社会、異常気象による脱水症として頻繁に診察する疾患である。 本研究では両者の関連性に着目し、一過性虚血によるめまいでのセロトニン作動薬の影響を解明することを目的とした。眼振発現の中心となる内側前庭神経核や神経積分器である舌下神経前位核が一過性虚血になったとき、セロトニンがニューロンの膜特性や抑制性シナプス後電流にどのような変化を与えるかをセロトニン受容体別に電気生理学的アプローチにより検証する。
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研究実績の概要 |
内側前庭神経核は眼振発現の中心的な役割を果たす脳幹神経核であり、舌下神経前位核とともに眼球位置を保持するための神経積分器としての働きがある。一過性虚血による循環障害により内側前庭神経核が機能低下に陥ると回旋性めまい発作が表現型として現れる。一方、セロトニンはモノアミン系神経伝達物質で、不安・睡眠・情動の調節に関与し、セロトニン再取り込み阻害薬によるシナプス間隙でのセロトニン濃度上昇はうつ病やパニック障害の治療に使用される。セロトニン受容体は組織学的に前庭神経核に存在することが証明されており、機能的には一側迷路破壊後の前庭代償に関与している。そこで、本研究では一過性虚血により機能低下した内側前庭神経核ニューロンに対するセロトニンの関与を電気生理学的に調べ、数種類あるとされるセロトニン受容体のどのタイプが関係するかを明らかにすることを目的とした。3週齢のラットの脳幹スライスを作成し、内側前庭神経核ニューロンからパッチクランプの電流固定法で自発発火を記録した。次に5分間の無酸素無グルコースの虚血刺激を与えて可逆的な機能低下状態(=自発発火休止)とし、セロトニンを細胞外液中に投与したときの、ニューロンの自発発火頻度を調べた。43%のニューロンがセロトニン投与により自発発火を再開し、残りの67%のニューロンでは変化がなかった。そこで、セロトニン投与により自発発火が再開したニューロンに対し、5HT-1Aのアゴニストである8-OH-DPATを投与したところ、自発発火の頻度が減少した。以上より一過性虚血により障害を受けた前庭神経核ニューロンのなかには、セロトニンとくに5HT-1A受容体を介した機序により自発発火頻度を変化させるものが存在すると考えられる。
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