研究課題/領域番号 |
20K09757
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
|
研究機関 | 近畿大学 (2022-2023) 九州大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
安松 隆治 近畿大学, 医学部, 教授 (00444787)
|
研究分担者 |
有村 秀孝 九州大学, 医学研究院, 教授 (20287353)
亀澤 秀美 帝京大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (50759503)
内 龍太郎 独立行政法人国立病院機構九州医療センター(臨床研究センター), その他部局等, 耳鼻咽喉科医師 (80780840)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 鼻副鼻腔乳頭腫 / 乳頭腫由来癌 / SCC抗原 / 遺伝子解析 / 画像診断 / 画像解析 / SCCA1 / SCCA2 |
研究開始時の研究の概要 |
内反性乳頭腫の癌化メカニズムは十分に解明されていない。従ってどのような分子生物学的機序で悪性転化を来すのか、通常の鼻副鼻腔癌と異なった遺伝子変異があるのか解析をすることが、将来的には乳頭腫由来癌の悪性度を考慮した治療アルゴリズムを確立するためには不可欠と考える。そこで、本研究では以下の3点について行いたい。 1. 乳頭腫由来癌の予測を目的とした血液腫瘍マーカーの確立 2.レディオミクスに基づき画像検査から乳頭腫由来癌を予測する方法の確立 3. 内反性乳頭腫の癌化メカニズム解明のための遺伝子網羅的解析
|
研究成果の概要 |
鼻・副鼻腔乳頭腫と癌合併乳頭腫ではSCCA1/SCCA2比のばらつきが大きく、カットオフ値を設定することが困難であった。乳頭腫と癌の割合が症例ごとに異なっていることが原因と考えられる。画像検査から乳頭腫由来癌を予測する方法の確立に関する課題については、乳頭腫、癌のMRI画像から予後や悪性度の解析を実施した。乳頭腫では特定の所見がある場合もあったが、乳頭腫由来癌では特徴的な画像所見は得られず、これらを鑑別するまでには至らなかった。遺伝子解析では、TP53が75%、APCは全例に認められた。ARID1A 75%、NF1 50%といったこれまで報告されていないがん抑制遺伝子の不活化変異を認めた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
鼻・副鼻腔乳頭腫と癌合併乳頭腫でSCCA1/SCCA2比は明らかに異なっており、今後乳頭腫と癌成分の割合がとうMRI等の画像検査も併用することで推定できるようになれば、癌化の予測マーカーとして臨床応用出来る可能性はある。また、遺伝子解析ではTP53、APC以外にもARID1A 75%、NF1 50%といったこれまで乳頭腫由来癌では報告されていないがん抑制遺伝子の不活化変異を認めており、今後症例数を増やして解析すれば、将来的に予後不良な乳頭腫由来癌症例への個別化医療へと繋げていくことが可能となるかもしれない。
|