研究課題/領域番号 |
20K09759
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
室野 重之 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (20345622)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ヒトパピローマウイルス / 中咽頭癌 / 転移 / 上皮間葉転換 / HPV / 浸潤・転移 |
研究開始時の研究の概要 |
HPV関連中咽頭癌は非関連中咽頭癌に比べ予後が良好と言われているが、その中には予後不良の例もあり、リンパ節転移の節外浸潤が顕著なmatted nodesの存在が予後不良因子であると言われている。 本研究では、HPV関連中咽頭癌においてmatted nodesを生じるメカニズムを解明し治療ターゲットとすることにより層別化治療の礎を構築することを目的とする。一言でHPV関連中咽頭癌といってもHPV遺伝子発現の量やパターンが異なると考え、それにより浸潤・転移能の亢進という、matted nodesを生じる特異的な腫瘍特性がもたらされると仮説を立て検証する。
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研究実績の概要 |
検証I「HPV非関連中咽頭癌、matted nodesなしのHPV関連中咽頭癌、matted nodesありのHPV関連中咽頭癌の3群において浸潤・転移に関わる因子の発現を網羅的に解析し、群間での違いを明らかにする。」については、解析対象となる症例を選定するに終わり、マイクロアレイによるmRNAレベルでの網羅的検討は実施できなかった。 検証II「HPV遺伝子発現の違いがこれらの浸潤・転移に関わる因子の発現に及ぼす影響を明らかにする。」については、同様にHPV各遺伝子の発現をリアルタイムPCRで検証するには至らなかった。 検証III「検証 IIで得られた結果に該当するHPV遺伝子発現プラスミドを作成し、培養細胞を用いて浸潤・転移に関わる因子への影響を検証し、そのシグナル伝達路を解明する。」については、検証IIの結果も参考にしなければならないが、HPV遺伝子のうちHPV E5を候補としており、HPV E5蛋白発現プラスミドを作成している。これまでEBV LMP1の形質導入により上皮間葉転換を確認できたヒト気道上皮細胞へHPV E5発現プラスミドの形質導入を試みたが、適切に実施できていない。 検証IV 「HPV遺伝子発現の抑制、あるいはシグナル伝達路の阻害により浸潤・転移を抑えられるかについても明らかにする。」については、検証IIIの成果が得られおらず、本検証については実施できていない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
検証I「HPV非関連中咽頭癌、matted nodesなしのHPV関連中咽頭癌、matted nodesありのHPV関連中咽頭癌の3群において浸潤・転移に関わる因子の発現を網羅的に解析し、群間での違いを明らかにする。」についてマイクロアレイによるmRNAレベルでの網羅的検討は実施できておらず、検証II「HPV遺伝子発現の違いがこれらの浸潤・転移に関わる因子の発現に及ぼす影響を明らかにする。」においても同様にHPV各遺伝子の発現をリアルタイムPCRで検証するには至らなかった。また、検証III「検証 IIで得られた結果に該当するHPV遺伝子発現プラスミドを作成し、培養細胞を用いて浸潤・転移に関わる因子への影響を検証し、そのシグナル伝達路を解明する。」においては、検証IIの結果を待たずに以前から着目しているHPV E5蛋白発現プラスミドを作成したが、これまでEBV LMP1 の形質導入により上皮間葉転換を確認できたヒト気道上皮細胞へHPV E5発現プラスミドの形質導入を試みたが、適切に実施できていない。検証IV「HPV遺伝子発現の抑制、あるいはシグナル伝達路の阻害により浸潤・転移を抑えられるかについても明らかにする。」については実施できていない。以上より遅れていると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
検証I「HPV非関連中咽頭癌、matted nodesなしのHPV関連中咽頭癌、matted nodesありのHPV関連中咽頭癌の3群において浸潤・転移に関わる因子の発現を網羅的に解析し、群間での違いを明らかにする。」および検証II「HPV遺伝子発現の違いがこれらの浸潤・転移に関わる因子の発現に及ぼす影響を明らかにする。」について、臨床検体の選定により、マイクロアレイによるmRNAレベルでの網羅的検討およびHPV各遺伝子の発現のリアルタイムPCRによる検証を推進し、遅れを挽回する。検証III「検証 IIで得られた結果に該当するHPV遺伝子発現プラスミドを作成し、培養細胞を用いて浸潤・転移に関わる因子への影響を検証し、そのシグナル伝達路を解明する。」では、検証IIの結果を待たず、以前から着もしているHPV E5蛋白発現プラスミドのヒト気道上皮細胞への形質導入を成功させ、解析を進める。その上で、検証IV「HPV遺伝子発現の抑制、あるいはシグナル伝達路の阻害により浸潤・転移を抑えられるかについても明らかにする。」へと進む。
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