研究課題/領域番号 |
20K09769
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 東京理科大学 (2021-2022) 山梨大学 (2020) |
研究代表者 |
萩原 明 東京理科大学, 理工学部応用生物科学科, 准教授 (70402849)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 網膜変性疾患 / リボンシナプス / プレシナプス / 視細胞 / 水平細胞 / 異所性局在 / 網膜 / Cre-loxPシステム / CAST / ELKS / 視覚機能 / AAV / 網膜変性 / CAST/ELKS欠損 / 視細胞動態 |
研究開始時の研究の概要 |
シナプスタンパク質CAST/ELKSの欠損マウスにおいて、視覚機能の低下に視細胞リボンシナプスの異所性局在がよく相関し、また後天的なELKS欠損によって視細胞の脱落が生じていた。しかしながら、異所性局在をはじめ視細胞変性のメカニズムはよくわかっておらず、視細胞の脱落が進行する網膜変性疾患は未だ治療法が確立されていない。本研究では、視細胞が変性する作用機序として、視細胞の活動を抑制的に制御する水平細胞の機能に着目し水平細胞特異的なCAST/ELKS欠損マウスを解析する。また、将来的に様々なモデルマウスで検証を行うため、視細胞の動態を解析する系の構築を行う。
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研究成果の概要 |
外界からの光情報を感知する網膜において、視細胞リボンシナプスの異所性局在は視覚機能の低下に相関することが示唆されている。本研究ではプレシナプスタンパク質CASTやELKSを網膜または水平細胞特異的に欠損するマウスを作製し解析した。その結果、リボンシナプスの異所性局在などの変性は見られず、視細胞や水平細胞に発現しているCASTは変性の直接的な要因ではないことが示唆された。一方、視細胞のシナプスでCASTを急性的に欠損させると、視細胞が変性し、CASTは視細胞やシナプスの維持に重要な役割を担っていることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
網膜機能が障害される網膜変性症では、視細胞が変性し夜盲や視野狭窄といった症状がみられ、視細胞の脱落が進行すると失明にいたることもある。若年性の網膜変性症から多岐にわたる原因遺伝子が同定されてきたが、孤発性の多くは特定の遺伝子異常がないため発症や進行の作用機序がわからず、効果的な治療法も確立されていない。本研究は、視覚機能の低下に相関する視細胞リボンシナプスの異所性局在において、プレシナプスタンパク質の作用機序を明らかにすることで、網膜変性疾患の原因解明や治療法開発に貢献するものである。
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