研究課題/領域番号 |
20K09787
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
佐藤 美保 浜松医科大学, 医学部, 准教授 (50252242)
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研究分担者 |
古森 美和 浜松医科大学, 医学部附属病院, 医員 (30467245)
鈴木 寛子 浜松医科大学, 医学部附属病院, 診療助教 (60867349)
彦谷 明子 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (80464113)
飯森 宏仁 愛媛大学, 医学部附属病院, 助教 (80838912)
清水 瑞己 浜松医科大学, 医学部附属病院, 医員 (40897815)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 内斜視 / 急性内斜視 / スマートフォン / デジタルデバイス / 近視 / 後天性斜視 / 若年者 / 青少年 / 後天内斜視 / 後天性内斜視 / 後天性 |
研究開始時の研究の概要 |
近年内斜視を主訴に来院する患者が急増している。とくに、16歳~17歳をピークとする若者多数が複視を訴えて受診するようになった。これは全国的な傾向であり、後天性内斜視とデジタルデバイスとの関連が考えられている。 本研究では、5歳以上35歳以下で発症した共同性内斜視患者にたいして診断方法、治療方法を確立しようとするもので以下の方法で多角的にアプローチする。1) 後天性共同性内斜視の発症時期と斜視のタイプの調査 2) スマートフォンの視聴時における調節と輻湊の関連の調査 3) 若年後天性内斜視患者における眼窩内構造の画像診断研究 4) 後天性共同性内斜視への治療結果と予防方法の検討
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研究成果の概要 |
日本弱視斜視学会、日本小児眼科学会の協力をえて、5歳から35歳の若者の急性後天性内斜視患者の登録を行い、デジタルデバイスの影響を調べた。発症前のデジタルデバイスの使用状況を聴取、使用方法の改善を指導、三か月後に再度、使用状況を聴取し斜視や自覚症状の変化を評価した。その結果、小学生以下では斜視角が大きく、屈折異常が少なく、発症1か月以内に受診することが多いのに対し、年齢が上がるほど近視が強くなり、斜視角は小さく、発症から受診までに6か月程度かかっていることがあきらかになった。デジタルデバイスの使用方法を指導したのち、斜視が改善することが明らかになったが、根治に至る者はわずか6%しかなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
後天性共同性内斜視という疾患は古くから知られていたが、スマートフォンの過剰使用がきっかけとなる症例の報告がされて以来、再度注目が集まっている。さまざまな原因でおきるが、今回の調査から、近視が強い人が多く、デジタルデバイスの長時間使用をやめることで改善することを明らかにした。また、過去に斜視や弱視があると内斜視が急に悪化することも明らかになった。いったん発症すると自然に治るのは極めて稀なので、予防方法や発症したときの対策についてさらに研究する必要がある。
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