研究課題/領域番号 |
20K09792
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
長谷川 英一 九州大学, 大学病院, 助教 (70636521)
|
研究分担者 |
園田 康平 九州大学, 医学研究院, 教授 (10294943)
武田 篤信 九州大学, 医学研究院, 准教授 (40560313)
柴田 健輔 山口大学, 大学院医学系研究科, 講師 (50529972)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | ぶどう膜炎 / MAIT細胞 / 自然リンパ球 |
研究開始時の研究の概要 |
眼炎症性疾患であるぶどう膜炎では、炎症によって障害を受けた細胞からダメージ関連分子パターン(DAMPs)と呼ばれる種々の分子が眼内に放出されている。我々は、このDAMPsがぶどう膜炎の遷延化とそれに伴う不可逆的な視力低下に関与しているのではないかと考えている。これまでの我々の研究で自然免疫細胞であるMAIT細胞がぶどう膜炎に抑制的に作用することを見出しており、ぶどう膜炎遷延化に関わるDAMPs の解明と炎症抑制作用を持つMAIT細胞のDAMPsに及ぼす影響を検討することを本研究の目的とする。
|
研究成果の概要 |
これまでの我々の研究でMucosal associated invariant T(MAIT)細胞が眼炎症に抑制的に作用することを明らかにしており、その機序の解明のため基礎実験を行なった。実験的自己免疫性ぶどう膜炎を誘導したMAIT細胞欠損マウスでは、インターロイキン(IL)-22の産生が低下し眼炎症が増悪することから、MAIT細胞が産生するIL-22が炎症抑制に重要であることを示した。またIL-22が眼内において抗炎症作用を有するIL-19や神経保護作用を有するNgfの発現を上昇させることがMAIT細胞の炎症抑制機序の一端であること示した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
非感染性ぶどう膜炎は現在ステロイド、免疫抑制剤や生物学的製剤が標準治療として行われているが、治療にも関わらず炎症が再発・遷延化し視機能が低下してしまう症例がある。本研究ではMAIT細胞の眼炎症抑制作用とその機序について明らかにし、MAIT細胞が非感染性ぶどう膜炎の新たな治療のターゲットとなり得ることが示唆された。今回得られた知見から眼疾患のみならず他の自己免疫性炎症性疾患についても、MAIT細胞がその病態に重要な役割を果たしている可能性があると考えられた。
|