研究課題/領域番号 |
20K09799
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
後関 利明 北里大学, 医学部, 講師 (30458799)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 眼球運動 / 緑内障 / 視神経 / 乳頭血流 / 眼血流 / 斜視 / 血流障害 / レーザースペックル眼血流計 / 内転 / 外転 / レーザースペック眼血流計 / MRI |
研究開始時の研究の概要 |
眼圧以外の緑内障の発症メカニズム解明を目指し、形態的変化をMRIにて、血流変化をレーザースペック血流計にて計測する。両測定を右方視、左方視、注視時に施行し、注視時における視神経変化と血流変化を正面視の結果と比較する。その結果、側方視での変化が大きければ、緑内障進行を予防する手立てとして、側方注視を制限する手術が有効となる可能性がある。
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研究成果の概要 |
眼球運動時の視神経乳頭の血流変化を、LSFG-NAVIにて正常眼、原発開放隅角緑内障(POAG)眼、正常眼圧緑内障(NTG)眼(各30名30眼)で比較した。視神経乳頭全領域の血流は、正面位と比較し、正常群は内転位で減少、POAG群は内転位と外転位で減少、NTG群は内転位で減少し、眼球運動による乳頭血流減少が証明された。この変化と緑内障進行の関連については更なる研究が必要であった。また、斜視の代表疾患である、sagging eye syndrome(SES)と上斜筋麻痺の眼球運動時の眼位変化を測定し、SESは上斜筋麻痺と比較し上下偏位が小さいく、下方視での外方回旋変位が小さいことが判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
緑内障ガイドラインでは緑内障治療の原則は眼圧下降であると定義されているが、眼圧を十分に下降させても進行する緑内障患者は存在する。眼圧下降以外にも視神経乳頭の血流改善や視神経保護が注目されている。眼球運動に伴う、視神経乳頭の機械的ストレスの既報はあるが、眼球運動に伴う視神経乳頭の血流低下は初めての報告である。以上から、眼球運動を制限することが可能であれば、新たな緑内障治療となることが示唆された。また、斜視患者に伴う視神経乳頭血流の変化は今後の課題となった。
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