研究課題/領域番号 |
20K09811
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
島崎 潤 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (40170930)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 羊膜 / 細胞外小胞体 / 創傷治癒 / 間葉系幹細胞 / エクソソーム |
研究開始時の研究の概要 |
羊膜は創傷治癒促進効果や抗炎症作用があるだけでなく血管のない免疫寛容組織として欠損組織の代替えに移植されるなど、数多く臨床の場で使用されてきた。しかし、その効果や作用のメカニズムについて不明な点が多い。我々はこれまでに羊膜から分離した間葉系細胞(hAMF)の培養上清が角膜上皮の創傷治癒を促進することを報告した。hAMFから放出される因子(セクレトーム)は角膜上皮の創傷治癒を促進することが推察される。本研究では、hAMFを用いて、角膜上皮創傷治癒を促進する細胞外小胞体(エクソソーム)を分離し、角膜上皮創傷治癒モデルならびにドライアイモデルを作成し、その効果とメカニズムを明らかにする。
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研究成果の概要 |
我々はこれまでに羊膜から分離した間葉系細胞の培養上清が角膜上皮の創傷治癒を促進することを報告した。本研究では、羊膜由来間葉系細胞培養上清から細胞外小胞体(EVs)を分離し、その解析と角膜上皮創傷治癒モデルへの効果について検討した。羊膜由来間葉系細胞の培養上清から分離したEVsは直径156±5.9nmを多く含み、EVsのマーカーを発現していた。EVs添加により培養角膜上皮の重層化が促進され、未分化マーカーの発現も維持されていた。ウサギ角膜上皮創傷治癒モデルにおいても創傷治癒が促進する傾向を示した。羊膜由来間葉系細胞から放出されたEVsは一部角膜上皮創傷治癒促進効果を担っている可能性が考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
羊膜中に存在する間葉系細胞由来エクソソームの眼表面上皮に対する効果を調べることで羊膜の持つ効果のメカニズムを解明することが可能である。これにより羊膜を用いたより効果的な眼表面疾患の治療を行うことが可能となると同時に、羊膜由来セクレトームを用いた難治性眼表面疾患に対する新しい治療法として期待される。
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