研究課題/領域番号 |
20K09814
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
益岡 尚由 金沢医科大学, 医学部, 教授 (80509307)
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研究分担者 |
橋川 成美 (芳原成美) 岡山理科大学, 理学部, 准教授 (30511159)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 角膜神経 / アセチルコリン / ニコチン受容体 / ドライアイ / 角膜 / アセチルコリン受容体 / 冷感受性神経 |
研究開始時の研究の概要 |
涙液の基礎分泌の調節や目の乾燥感の発生は、涙液蒸発による眼表面の温度低下を検出する角膜の冷感受性感覚神経の興奮と関連している。本研究の目的は、生理活性物質のアセチルコリンが角膜冷感受性神経の温度感受性や興奮性にいかなる影響を与えているか明らかにすることである。さらに、眼乾燥感を伴う疾患であるドライアイにおいてアセチルコリンを介した冷感受性神経の制御機構がどのように変化しているかを明らかにする。本研究を通して、生理的条件下におけるアセチルコリンを基軸にした涙液基礎分泌の調節機構ならびに眼表面の感覚制御機構を解明すると同時に、ドライアイの自覚症状との関連性を明らかにすることを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、眼表面の知覚や恒常性維持に重要な役割を担う角膜感覚神経が内因性アセチルコリンによる制御を受けているかを明らかにし、さらに眼表面疾患ドライアイにおけるこの制御機構の変調が病態に関与しているかを解明する実験を実施した。モルモットの角膜において感覚神経は、特に冷感受性を示す神経線維でα4ニコチン性アセチルコリン受容体を介した興奮性制御を強く受けていた。また、アセチルコリンの合成と遊離は、主に角膜上皮細胞層基底部の上皮細胞で行われることが判明した。さらに、ドライアイモデルモルモットでは、正常な動物と比べてニコチン受容体刺激に対する角膜神経の興奮や瞬目反応に違いがあることも示すことができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、角膜におけるアセチルコリンを介した感覚神経の制御機構の一端を明らかにすることができた。また、角膜神経を調節するα4ニコチン性アセチルコリン受容体が、ドライアイの自覚症状を改善する治療薬の標的のひとつになり得ることを示すことができた。
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