研究課題/領域番号 |
20K09815
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 藤田医科大学 (2021-2022) 金沢医科大学 (2020) |
研究代表者 |
山本 直樹 藤田医科大学, バイオリソース室, 教授 (00267957)
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研究分担者 |
平松 範子 藤田医科大学, バイオリソース室, 技術員 (10802209)
大熊 真人 藤田医科大学, 医学部, 講師 (50329710)
堀口 正之 藤田医科大学, 医学部, 教授 (70209295)
長井 紀章 近畿大学, 薬学部, 准教授 (90411579)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 虹彩由来iPS細胞 / 再生医療 / 網膜神経細胞 / 電気生理 / 薬物安全性評価 / 三次元網膜再生 / 薬物送達 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,ヒト虹彩由来iPS細胞から生理的機能を有する網膜神経細胞への分化において,二次元培養の細胞間相互作用と三次元オルガノイド培養を中心とした網膜神経細胞の再生およびそれらの細胞の移植時における拒絶反応に対する免疫抑制剤などの薬物送達と移植効率を検討する。 さらに,既に臨床で使用されている薬物の安全性や薬効評価について,iPS細胞から分化誘導後に不死化させた網膜前駆細胞および網膜神経細胞を用いた薬効評価を行う。
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研究成果の概要 |
ヒトおよびマウス虹彩由来細胞から新規iPS細胞を作出し,それらの多分化能に関する検証実験を行うため,網膜神経細胞や網膜神経節細胞へ分化誘導を行った。それらの細胞について電気生理学的機能評価をパッチクランプ法にて検証し,電気生理学的に機能する網膜神経細胞であることを確認できたため,それぞれ論文報告をした。 細胞間相互作用による細胞分化において,網膜神経系細胞および水晶体へ効率的に分化する細胞を分取できることを見出したため,水晶体への分化に関する論文も発表した。さらに薬物のナノ製剤化による効率的な組織・細胞内への薬物送達について,いくつかの成果を論文発表した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究において,虹彩由来iPS細胞は網膜神経細胞および眼球構成細胞(水晶体,網膜色素上皮細胞など)への効率的な分化誘導ができることを見出せた。特に網膜神経細胞への分化は,神経細胞に特異的なタンパク質マーカーを発現するだけではなく,電気生理学的機能を有することが重要であり,本研究では機能性を有する網膜神経細胞への分化誘導に成功した。また,マウスのみならず,ヒトの虹彩由来細胞でもiPS細胞を作出し,効率的に網膜神経細胞などへ分化できることを報告した。電気生理学的機能性を有する細胞をin vitroで作成できたことは,網膜再生医療の臨床応用に向けた1つの重要なステップを証明できたこととなる。
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