研究課題/領域番号 |
20K09820
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
|
研究機関 | 公益財団法人東京都医学総合研究所 |
研究代表者 |
木村 敦子 公益財団法人東京都医学総合研究所, 疾患制御研究分野, 研究員 (60569143)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 緑内障 / TrkB / 神経保護 / AAV / RGC / 遺伝子治療 / 軸索再生 / 神経再生 |
研究開始時の研究の概要 |
緑内障は視神経軸索が障害を受け、その細胞体であるRGCが死に至ることで視野障害が起きる神経変性疾患である。近年では軸索終末や樹状突起の退縮が起こり、神経回路が切断されることが発症原因とも考えられている。本研究では、軸索と樹状突起を再生させることで、神経回路を再構築し、一度低下した視機能が回復するか検討する。これには独自に作製したBDNFの受容体であるTrkBの常時活性型ウイルスベクター(AAV2-CA-TrkB)を活用し、視神経挫滅モデルにおいてTrkBシグナル増強による軸索および樹状突起の保護・再生のメカニズムを追求し、AAV2-CA-TrkBによる遺伝子治療の有効性を検証する。
|
研究成果の概要 |
脳由来神経栄養因子(BDNF)の受容体であるTrkBの常時活性型 (F-iTrkB)を独自に作製し、アデノ随伴ウィルス(AAV)によって網膜神経節細胞(RGC)に発現させると強力な神経保護および神経突起再生効果を示すこを発見した。しかし今のところ、その詳しいメカニズムはわかっていない。そこで、本研究では遺伝子治療を活用して、TrkBシグナル増強が遺伝子発現に与える影響について検討した。RGCにおける遺伝子発現パターンについて、RNA-seqを活用して比較したところ神経変性疾患に関連する遺伝子の発現変動が確認された。また、高眼圧緑内障モデルマウスに対する遺伝子治療では神経保護効果を確認した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
F-iTrkBのウイルスベクターによる神経保護・再生の際に、変動する遺伝子群をRNA-seqによって網羅的に解析することで、細胞内におけるシグナル応答についてより深い知見を得ることができた。得られたデータを活用して、今後はより効果的な遺伝治療の開発につながることを期待したい。
|