研究課題/領域番号 |
20K09847
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56070:形成外科学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
久保 美代子 岡山大学, 医学部, 客員研究員 (00098609)
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研究分担者 |
牧野 英一 岡山大学, 医学部, 客員研究員 (90314674)
山本 健一 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (00711798)
木下 理恵 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (40518297)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | β3インテグリン遺伝子導入ヒト表皮角化細胞 / 難治性潰瘍 / 再上皮化 / 再生医療 / β3遺伝子導入ヒト表皮角化細胞 / フィブリンゲル / 変性コラーゲン / 正常ヒト表皮角化細胞 / フィブロネクチン / α5インテグリン / β3インテグリン / 再上皮化促進 / 細胞治療 / αvβ3インテグリン / 遺伝子導入ヒト表皮角化細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
難治性潰瘍(慢性創傷)の治療は現在までに種々の改善がなされてきた(培養皮膚、増殖因子投与、創傷被覆材開発、物理的治療など)。しかし、その結果はまだまだ十分とはいえない。われわれは本研究において独自の細胞(β3インテグリン遺伝子導入ヒト表皮角化細胞)を用いて種々の難治性潰瘍(慢性創傷)を治療する新規再生医療(細胞治療)を開発する。すなわち、ex vivo 遺伝子治療によるアプローチである。本研究では当開発細胞の臨床応用に向けて、①当開発細胞を用いて行う再生医療の至適条件を確立する。また、②認められる創傷治癒促進効果の分子機構を明らかにする。
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研究実績の概要 |
令和5年度 β3インテグリン遺伝子導入ヒト表皮角化細胞(αvβ3発現HK)のフィブリン(FB)ゲル上での諸細胞機能(接着、増殖、移動)促進ならびにin vivo細胞移植実験における再上皮化促進の分子機構解明を行った。無血清・低Ca (0.1 mM) 培地で培養したαvβ3発現HK について正常ヒト表皮角化細胞 (normal human keratinocyte: NHK)との比較でRNAシーケンスを行い、αvβ3発現により制御される重要遺伝子(接着、増殖、移動に関わる)の同定を行った。それらの結果のうち、αvβ3発現HKでのITGB3、FN1のmRNA発現の上昇に注目し、さらにqPCRを行った。同検査によりFN1とフィブロネクチン(FN)受容体インテグリン(αv、α5、β1、β3、β6)について両細胞間で有意差があるかを検索した。その結果、αvβ3発現HKでITGB3、FN1 の相対的mRNA発現レベルがNHKと比較して有意に増加した。しかし、ITGBV、ITGA5、ITGB1、ITGB6の相対的mRNA発現レベルに違いはなかった。加えて、変性コラーゲン上で培養したαvβ3発現HKについてNHKと比較してRNAシーケンスを行った。結果は同様にαvβ3発現HKでITGB3、FN1の相対的mRNA発現レベルがNHKよりも有意に増加した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍の状況で研究体制がかなり制限された時期があったため。
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度は、αvβ3発現HKの創傷治癒促進 (再上皮化促進) 効果の分子機構解明をさらに進める。特にMMP遺伝子ならびにfibrinolysisに関与する遺伝子について解析を行う予定である。
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