研究課題/領域番号 |
20K09853
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56070:形成外科学関連
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
山岡 尚世 帝京大学, 医学部, 講師 (10444085)
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研究分担者 |
丸山 一雄 帝京大学, 薬学部, 特任教授 (30130040)
鈴木 亮 帝京大学, 薬学部, 教授 (90384784)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 脂肪幹細胞 / 軟骨再生 / 遺伝子導入 / リピッドバブル / Sox9 / TGF-β / BMP-2 / ソノポレーション |
研究開始時の研究の概要 |
形成外科領域で扱う疾患である小耳症や唇裂口蓋裂の鼻変形などでは、局所的な欠損のみを補うだけでは不十分な場合があり、周辺環境に依存することなく移植した細胞を確実に目的組織へ分化誘導していくことが求められる。そこで本研究では、脂肪幹細胞を用い軟骨細胞へ分化誘導した後、コラーゲンハイドロゲルを足場としてヌードマウスに移植する。移植された細胞にSox9を遺伝子導入し軟骨組織への分化を試みる。導入法として、in vivo 遺伝子導入に最適化した新たな遺伝子導入用正荷電リピッドバブルを開発する。これと超音波の併用によってより安全で確実な軟骨組織再生を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、安全で確実な軟骨組織再生の方法を確立し、早期の臨床応用を目指すことである。本研究では脂肪幹細胞をTGF-βを含む軟骨分化培地を用いて軟骨細胞に分化誘導し、得られた細胞をコラーゲンゲルに包埋しマウスに移植した後、移植部位でSox9を遺伝子導入用正荷電リピッドバブルで遺伝子導入し、軟骨組織再生への効果を検証した。しかしSox9遺伝子導入により遺伝子レベルでのアグリカンの発現の高値やタンパク定量でプロテオグリカンの蓄積がみられたものの結果は不十分であった。この結果を受けて足場や遺伝子導入の方法などについて再度の検討を行った。特に足場についてはこれまでコラーゲンゲルで細胞を包埋しゲル状の検体をヌードマウス皮下に移植していたが、移植後に十分な強度を保持することが出来なかった。そこで、三次元形状を持った多孔体に成形されたコラーゲンスポンジをこれまでのゲル状のコラーゲンに加えて、ゲルと多孔体を組み合わせたハイブリッド足場として用いた。この足場により播種された細胞に三次元環境が与えられ、細胞機能が活性化し、より生理的軟骨組織に近い環境が作られることが期待された。そして実際に力学的強度を保った検体を得られることが出来、一定の結果を得ることが出来た。また、遺伝子導入には従来通り正荷電リピッドバブルを用いているが多孔体の容積、添加する細胞数を考慮しながらリピッドバブルの至適量を設定する必要がある。リピッドバブルと細胞の親和性については検証済であるが、細胞に対してリピッドバブルが多すぎると細胞死が起こり、また少なすぎると十分な導入効果を得ることが出来なかった。そこで至適量を検討し軟骨再生に有用な知見を得られたため、それをもとに軟骨組織再生を目指している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ゲルと多孔体を組み合わせたハイブリッド足場を用いたことと、細胞数や多孔体の容積に適したリピッドバブルの量が設定出来るようになったことでより生理的軟骨に近い再生軟骨が得られるようになった。ただし、細胞については足場素材の検討とリピッドバブルの濃度設定の検討を優先したため脂肪幹細胞ではなく軟骨細胞を用いている。そのため、当初の予定であった脂肪幹細胞を用いた実験にやや遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
足場素材の検討とリピッドバブルの濃度の条件設定がほぼ完了しているので今後は脂肪幹細胞を用い、TGF-βやBMP-2を作用させることにより軟骨細胞に分化誘導し同様の実験を継続していく予定である。
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