研究課題/領域番号 |
20K09861
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56070:形成外科学関連
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
中井 國博 福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 准教授 (80362705)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 下肢虚血 / 痛み / MRI / 疼痛 / 動物モデル / 重症下肢虚血 / 脳内ネットワーク |
研究開始時の研究の概要 |
重症下肢虚血は安静時疼痛、皮膚潰瘍、壊疽を認める病態であり、その疼痛は激烈である。その一方で無症候性といわれる痛みを感じない症例も存在する。下肢における虚血による痛み刺激は持続したままであるので、この痛みの違いは脳内ネットワークの違いと考えられる。この脳内ネットワークを解明するために、臨床の病態を反映した下肢虚血疼痛動物モデルを開発する。その動物モデルに対してMRI拡散テンソルトラクトグラフィを用いて全脳での神経線維の変化を解析し、脳内ネットワークの変化を検証する。
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研究成果の概要 |
マウス下肢虚血疼痛モデルの痛み関連脳領域をMRI拡散テンソルトラクトグラフィで解析した。一次運動野で強い痛み群が痛みなし群と軽い痛み群に比べ差を認めた。視床後腹側核、視床背内側核、側坐核で痛みなし群が軽い痛み群と強い痛み群に比べ差を認めた。一次体性感覚野、視床、海馬で強い痛み群が痛みなし群に比べ差を認めた。二次運動野、縫線核、視床下部室傍核で軽い痛み群が痛みなし群に比べ差を認めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マウス下肢虚血疼痛モデルにおいて、痛み関連脳領域の中で痛み刺激に反応する領域、痛みを増強する領域、痛みを減弱する領域が存在し、一方では痛みを増強し他方では減弱する修飾メカニズムが中枢神経系で起きている可能性を示したことが、学術的意義である。この知見を診断と治療に応用して重症下肢虚血患者を痛みから救済することが、社会的意義である。
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