研究課題/領域番号 |
20K09868
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56070:形成外科学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
橋本 一郎 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (70314870)
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研究分担者 |
山下 雄太郎 徳島大学, 病院, 助教 (10868285)
山崎 裕行 徳島大学, 病院, 医員 (20867189)
長坂 信司 徳島大学, 病院, 特任助教 (50867190)
安倍 吉郎 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 准教授 (40467808)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 内陰部動脈 / 皮膚穿通枝 / 穿通枝皮弁 / 坐骨直腸窩 / 皮弁 / CT angiography |
研究開始時の研究の概要 |
内陰部動脈穿通枝皮弁は、外陰部や骨盤底部の修復・再建に用いられるが、皮弁血管茎となる内陰部動脈とその穿通枝の血管解剖に関する研究は極めて少ない。われわれは以前に内陰部動脈と皮膚栄養血管について解剖学的な研究を行ったが、大規模なデータを解析した詳細な報告はなく、坐骨直腸窩を通過する穿通枝はなお不明である。本研究では、造影CTを用い、坐骨直腸窩の穿通枝について分析することで、殿溝部の血行動態を明らかにする。次に、得られた情報をもとに未固定遺体を用いた詳細な解剖を行い、内陰部動脈穿通枝皮弁の血行動態をさらに末梢の perforasomeまで明らかにすることにより安全な手術手技の開発につなげる。
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研究成果の概要 |
1)内腸骨動脈からの分枝パターンは3種類を認めた。 2)坐骨直腸窩における皮膚穿通枝の分布パターンは、内陰部動脈のみに由来するもの(78.5%)、内陰部動脈と下臀動脈の両方から由来するもの(17.5%)、下臀動脈のみに由来するもの(4%)の3つのグループに分けられた。下臀動脈由来の皮膚穿通枝を有する症例は全体の21.5%であった。 3)坐骨直腸窩における皮膚穿通枝の平均数は1.7本(男性1.3本、女性2.0本)で男性よりも女性で有意に多いこと、すべての症例で坐骨直腸窩に皮膚穿通枝を認めることを明らかにした。また、皮膚穿通枝は坐骨結節の内側から背側の部位で坐骨直腸窩へ出現していた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
坐骨直腸窩の皮膚穿通枝は安定して存在していることや解剖学的には坐骨結節内側から背側に皮膚穿通枝が存在することを明らかにした。また穿通枝数に性差があることや坐骨直腸窩に下臀動脈由来の穿通枝が存在することを初めて示した。これらの結果は坐骨直腸窩を基部とする穿通枝皮弁の安全な挙上法や手術適応の判断に重要な知見となるため、論文にまとめPlastic Reconstructive Surgery Global Open. 2022 Oct 11;10(10):e4561.に発表した。
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