研究課題/領域番号 |
20K09871
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56070:形成外科学関連
|
研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
馬場 香子 北里大学, 医学部, 講師 (90327411)
|
研究分担者 |
山崎 安晴 北里大学, 医学部, 非常勤講師 (00210401)
杉本 孝之 北里大学, 医学部, 講師 (20365133)
森山 和の 北里大学, 医学部, 助教 (40803515)
熊澤 憲一 北里大学, 医学部, 講師 (60383618)
杉本 佳香 北里大学, 医学部, 助教 (90775941)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | 再生医療 / 間葉系細胞 / 臍帯 / 共培養 / 凍結保存 / 臍帯由来間葉系細胞 / 間葉系幹細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
本人の臍帯由来の間葉系細胞を用いた安全性の高い組織再生法を確立することが本研究の目的である。現在は、臍帯・臍帯血は本人への治療に活用されていない。本研究では、臍帯・臍帯血を自家組織として活用し、共培養という細胞に負担が少なくより生理的な方法を用いて細胞・組織を獲得することを検討する。本研究の成果によって本人の臍帯・臍帯血を用いた再生医療を実現し、外科的侵襲を軽減させる治療戦略開発に寄与することが最終目的である。
|
研究実績の概要 |
新型コロナウィルス感染症流行の影響により当初の予定を変更して履行した。2022年度は、凍結保存した臍帯より得られる臍帯由来間葉系細胞(UC-MSCs)の特性を確認するため、細胞表面マーカーを免疫組織学染色にて検討した。また、凍結解凍後の臍帯の処理等の培養条件の検討を行った。また、2021年度に引き続き、神経系細胞への共培養条件を検討した。 ・凍結保存した臍帯より得られる臍帯由来間葉系細胞(UC-MSCs)の特性 ①臍帯採取時に、臍帯よりoutgrowthした(expanding法)細胞を凍結保存したUC-MSCs②臍帯採取時の臍帯を組織として凍結保存し、解凍後の臍帯よりoutgrowthした(expanding法)UC-MSCs、以上の①②の細胞において、細胞表面マーカー(CD73、CD34)の発現を検討した。この結果、両者の発現を①②でも確認できた。これより②の方法でUC-MSCsが獲得できると考えられた。また、血管内皮由来細胞も獲得できると考えられた。結果は、第21回再生医療学会総会で発表した。 ・凍結解凍後の臍帯の処理等の培養条件の検討:従来のexpanding法と、組織裁断機を使用した培養法を比較検討中である。 ・神経系細胞への共培養条件の検討:2021年度にアテロコラーゲンスポンジへの細胞の侵入に課題があることが判明した。引き続き足場の検討を継続し、多様な構造の足場について情報収集を行った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定では、神経系細胞への共培養に関わる実験を行う予定であった。しかしながら、新型コロナウィルス感染の影響で物品調達に懸念が生じたため、この研究を前年度に施行した。このため、本年度は、当初は前年度に施行する予定であった凍結UC-MSCsの細胞表面マーカーに関する実験を試行した。 2021年度と2022年度の施行予定を入れ替えて実験を遂行したため、相対的にみてほぼ順調に進行していると判断した。
|
今後の研究の推進方策 |
今後は新型コロナウィルス感染症の流行の影響は減少するため、臨床から検体を得ることも可能になると思われる。一方、市販で獲得できる細胞や試薬などは、ウクライナ情勢の影響が大きい。研究の推進にあたっては、資材の入手状況を鑑みて柔軟に計画変更を検討する。 共培養法の検討では、これまでの研究で一定の知見を得られている。現時点で保存している検体も必要量の確保はできている。今後はこれらの貴重な検体を有用に使用して、研究を推進する予定である。
|