研究課題/領域番号 |
20K09901
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57020:病態系口腔科学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
船戸 紀子 東京医科歯科大学, 統合研究機構, 准教授 (10376767)
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研究分担者 |
柴田 俊一 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (80187400)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 口蓋裂 / 口唇口蓋裂 / microRNAクラスター / DiGeorge症候群 / 口蓋 / 頭蓋底 / 軟骨結合 / TBX1 / 頭蓋底軟骨結合 / microRNA / 軟骨細胞 / 転写因子 |
研究開始時の研究の概要 |
頭蓋底軟骨結合の発生や口蓋裂の発症に関わるTBX1転写因子の役割を、標的転写因子やmiRNAクラスターを含む転写制御ネットワークを通じて明らかにし、DiGeorge症候群、口蓋裂の発症に与えるTBX1の機能を解明する。各々の研究計画でin vitroおよび in vivoの手法を用いて統合的な解析を行う。
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研究実績の概要 |
頭蓋顎面に骨格的な問題がある場合、咬合獲得のためには時間をかけた治療が必要である。頭蓋顎顔面の形態形成には、頭蓋底軟骨結合の発生も影響を与えるが、その重要性にも関わらず、どのような分子メカニズムで頭蓋底軟骨結合の発生が制御されているのか未解決のまま残されている。 申請者らは、昨年度までに、頭蓋底軟骨結合の発生におけるTBX1の役割について研究結果をまとめ、原著論文(査読あり国際誌)および総説(査読あり国際誌、オープンアクセス)を発表している(Funato N et al., J Dent Res, 2020;Funato N et al., Front Cell Dev Biol, 2020)。さらに、本研究課題であるDiGeorge症候群/22q11.2欠失症候群について、遺伝的および顎顔面形態の臨床的側面からまとめた総論(査読あり国際誌、オープンアクセス)を発表した (Funato N, J Dev Biol, 2022)。また、書籍2冊に寄稿し、出版された。 TBX1は口蓋突起粘膜上皮の増殖や極性に関与する(Funato et al., Hum Mol Genet, 2012)。そこで、TBX1がmicroRNA群の発現に関与するのではないかという仮説のもと、TBX1の標的となるmicroRNAを探索したところ、TBX1は口蓋形成においてmiR-200ーZEB2軸を標的にすることが明らかとなった。そこで、上皮間葉転換におけるTBX1の新たな機能を解析するとともに、TBX1によるmicroRNAの発現および転写制御ネットワークを in vitroおよびTbx1ノックアウトマウスの口蓋板にて解析した。これらの研究結果を2022年度に論文を発表した(Funato N et al., Sci Rep, 2022)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
2021年度までに、当初予定していた研究計画2つのうち、1番目の研究について、原著論文を発表した(Funato N et al., J Dent Res, 2020)。投稿論文が掲載されたJournal Dental Research は、歯科全体をカバーする査読付き医学雑誌の中で最も評価が高い雑誌の1つである。また、本研究結果を踏まえ、頭蓋底軟骨結合についてオープンアクセスの国際誌に総説を発表した(Funato N et al.,Front Cell Dev Biol, 2020)。さらに、本研究課題のテーマであるDiGeorge症候群/22q11.2欠失症候群を、遺伝的および顎顔面形態の臨床的側面からまとめた総説も発表した(Funato N, J Dev Biol, 2022)。書籍2冊にも寄稿し、出版された。 2022年度は、当初予定していた2番目の研究について、新たに原著論文を国際誌(オープンアクセス、査読あり)に発表した(Funato N et al., Sci Rep, 2022)。その結果、本研究課題に関連して、原著論文3報(査読あり国際誌)、総説2報(査読あり国際誌、オープンアクセス)、の計5報の論文を筆頭著者として国際誌に発表したことになる。
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今後の研究の推進方策 |
本研究課題より得られた結果について国際学会での発表を行う機会がなかったため、延長申請を行っている。今年、海外の国際学会にて発表予定である。また、2020年に報告した論文(Funato N et al., J Dent Res, 2020)に関して、海外の研究者より共同研究をご提案いただいたため、研究を進めている。
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