研究課題/領域番号 |
20K09917
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57020:病態系口腔科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
長谷部 晃 北海道大学, 歯学研究院, 教授 (90281815)
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研究分担者 |
佐伯 歩 北海道大学, 歯学研究院, 助教 (70638345)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 口腔常在菌 / 腸内細菌叢 / Candida albicans / dysbiosis / DSS誘導腸炎 / メタゲノム解析 / 口腔細菌叢 / 腸炎 / 上皮間接着分子 / 口腔カンジダ症 / 腸内細菌 |
研究開始時の研究の概要 |
口腔カンジダ症は、高齢者などに生じやすい口腔の感染症のひとつである。腸内細菌が全身の健康状態に影響を及ぼしていることは広く知られてきているが、我々はマウスを用いた実験で、口腔のカンジダが腸内細菌叢に影響を及ぼし、その結果腸炎を悪化させている可能性があることを明らかにした。この研究においては、口腔のカンジダが腸炎を悪化させるメカニズムを明らかにすることで、全身の健康における口腔微生物や口腔衛生の重要性を再認識してもらいたいと考えている。
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研究成果の概要 |
口腔常在真菌であるCandida albicansが、嚥下により腸内細菌ならびに全身的にどのような影響を与えるのかということについて、マウスを用いて研究を行った。口腔のC. albicansは腸内細菌叢に影響をあたえることがメタゲノム解析により明らかとなり、また、C. albicansの常時嚥下が腸炎の増悪を誘導するが、そのメカニズムとして腸管上皮細胞間接着因子の発現状況を変えることが重要であることが示唆された。消化管の組織学的解析では、腸内細菌叢の変化との関連は不明であるがC. albicansの常時嚥下により胃の委縮が生じていることが明らかとなった
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
腸内細菌叢の異常が宿主の健康に影響を与えることがすでにわかっていたが、さらにヒトにおける代表的常在菌である口腔常在菌も、腸内細菌叢のdysbiosisを通して宿主の健康状態に影響を与える可能性があることを明らかにし、さらに口腔常在菌による腸炎の増悪のメカニズムの一端を明らかにした。このことから全身の健康には口腔の健康が重要であることがわかり、口腔衛生状態を正常に保つことがQuality of Lifeにおいても大きなカギとなることを示した。
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