研究課題/領域番号 |
20K09924
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57020:病態系口腔科学関連
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研究機関 | 九州歯科大学 |
研究代表者 |
松尾 拡 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (70238971)
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研究分担者 |
古株 彰一郎 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (30448899)
矢田 直美 九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (60468022)
永野 健一 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 助教 (60834348)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 悪性黒色腫 / アミノ酸センサー / Srcシグナル / 細胞増殖 / 細胞接着 / 味覚受容体 / 増殖 / Tas1r1 / Tas1r3 |
研究開始時の研究の概要 |
口腔に発生する悪性黒色腫は皮膚のものと比べて予後不良とされるが、発生頻度が低く顎骨への浸潤などは検討されていない。Gタンパク質共益型受容体のうま味受容体はTas1r1とTas1r3の二量体として働く。近年このうま味受容体がさまざまな組織に発現し、アミノ酸代謝や細胞の増殖・分化などを制御することが明らかになりつつあるが、悪性腫瘍などの病態生理におけるうま味受容体の役割は知られていない。本研究では悪性黒色腫の増殖・浸潤(特に顎骨浸潤)、さらに肺転移におけるTas1r1の役割を明らかにし、Tas1r1を標的とした悪性黒色腫治療法やTas1r1を指標とした診断法確立のための分子基盤形成を目的とする。
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研究成果の概要 |
悪性黒色腫は皮膚や粘膜に発症する悪性腫瘍であり,早期より全身転移するため予後が悪い.悪性黒色腫患者ではplectinが高発現量していたことから,plectinは悪性黒色腫の病態に関連する可能性がある.そこで本研究では,悪性黒色腫の挙動におけるplectinの機能を検討した.CRISPR/Cas9システムを用いてplectin遺伝子を欠失した悪性黒色腫細胞を作製したところ,形成されたスフェロイドでは凝集密度が低下し,細胞塊は機械的刺激によって容易に崩壊した.また,フィブロネクチンに対する接着能も低下した.以上から, plectinは悪性黒色腫の増殖と接着を制御することが示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
悪性黒色腫は非常に悪性度の高い悪性腫瘍であるが,免疫チェックポイント阻害剤の出現により,治療成績が著しく向上してきた.しかしながら,さまざまな臓器に対して免疫関連有害事象をもたらすことも明らかとなってきた.そのため,悪性黒色腫の病態を理解し新たな治療法を確立する必要性は依然として残っており本研究成果はそれらの解決のための一助となる可能性がある.
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