研究課題/領域番号 |
20K09954
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57030:保存治療系歯学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
畑中 加珠 岡山大学, 大学病院, 医員 (50362992)
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研究分担者 |
大森 一弘 岡山大学, 医歯薬学域, 准教授 (20549860)
高柴 正悟 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (50226768)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 歯周病原細菌 / シトルリン化蛋白 / 関節リウマチ / 血清抗体価 |
研究開始時の研究の概要 |
歯周病と関節リウマチは共通の病態を持っており、シトルリン化蛋白の関与が明らかになったものの、両疾患の相関や具体的なメカニズムは十分には解明されていない。本研究は、抗シトルリン化蛋白抗体陽性を特徴とする関節リウマチとその類似疾患で抗体陰性であるリウマチ性多発筋痛症の患者を対象に、シトルリン化に関与する歯周病原細菌に対する血清抗体価を調べる。そして、疾患間の比較、抗シトルリン化蛋白抗体を含む自己抗体との関連性、リウマチの疾患活動性および治療反応性との関連性を検討する。また、歯周病の治療によるこれらの値への影響も調べることによって、両疾患の関連および病態解明の一助とする。
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研究成果の概要 |
歯周炎と関節リウマチの関連を解明するために、リウマチとその類似疾患患者を対象に、シトルリン化に関与する歯周病原細菌の感染を調べた。 歯周病原細菌P. gingivalisに対する血清IgG抗体価の上昇と抗シトルリン化ペプチド抗体との間に有意な関連を認めた。リウマチの治療前の疾患活動性と抗体価との間に関連はなかったが、P. gingivalisおよびA. actinomycetemcomitansに対する抗体価が高い患者は、3ヶ月後の治療反応性が不良であった。両疾患のリスク因子である喫煙については関連が見出せなかった。歯周病原細菌の感染がリウマチの治療効果を阻害する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は、関節リウマチ患者の治療反応性に歯周病原細菌の感染が影響している可能性を明らかにした。このことから、両疾患分野に新たな医科歯科連携を提案することができ、将来の医療の進歩に貢献できると考えられる。さらに、歯周病の治療介入による関節リウマチへの影響を調べることによって、両疾患の関連および病態を解明する一助となると考えられる。
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