研究課題/領域番号 |
20K09964
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57030:保存治療系歯学関連
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研究機関 | 日本歯科大学 |
研究代表者 |
伊藤 弘 日本歯科大学, 生命歯学部, 准教授 (30184683)
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研究分担者 |
小川 智久 日本歯科大学, 生命歯学部, 准教授 (20307961)
沼部 幸博 日本歯科大学, 生命歯学部, 教授 (90198557)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 歯肉溝滲出液 / 歯周病 / 歯周検査 / 発症前診断 / ヘモグロビン / 歯周炎 / Bleeding on probing / 歯周組織検査 / bleeding on probing / 歯周病発症前診断 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、歯周病の発症前診断を目指し、新規歯周病発症前診断検査の確立とその日常的臨床応用である。特に、発症前診断が確立されることによる恩恵は、軽度の歯周病による対応が可能となり、患者の肉体的・経済的負担の大きな軽減、すなわち医療経済学的に極めて大きな恩恵となる。 しかし、最大の恩恵は、歯周病の発症前診断による歯周治療の早期の介入である。この達成により、口腔の機能的維持が期待でき、世界的緊急課題である、健康寿命の延伸に極めて大きく貢献することが期待できる。
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研究成果の概要 |
歯肉溝滲出液(GCF)成分解析でヘモグロビン(Hb)検査の有用性を、既存の歯周検査と比較検討した。その結果、bleeding on probing検査が陰性にも拘らず、Hb量が有意に高い場合、歯周組織損傷マーカーが有意に高くなり、歯周病発症前診断探知の可能性を強く示した (doi: 10.1007/s00784-020-03396-0)。次いで、Hb検査の有用性を経時的に検討した。その結果、Hb 検査は極めて強く各歯周検査と相関を示し、歯周検査の補完マーカーであることが判明した(doi: 10.1111/odi.14536)。 以上の結果から、GCFにおけるHb検査の有用性が明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
歯科疾患実態調査から、高い歯周病の罹患状況が報告されている。同時に、歯の喪失原因が歯周病であることを鑑みると、歯周病の発症前診断の実現は、人類に対する明らかな朗報である。その実現に対する恩恵は、医療費の削減、人類に対する生活の質の向上、歯の機能的延命による健康寿命延伸に結びつくものと考える。 よって、本研究成果の本邦初となる学術的意義もさることながら、社会的意義として、歯科から発信する健康寿命延伸実現への布石となることを強調したい。
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