研究課題/領域番号 |
20K09965
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57030:保存治療系歯学関連
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研究機関 | 神奈川歯科大学 |
研究代表者 |
向井 義晴 神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (40247317)
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研究分担者 |
石澤 将人 神奈川歯科大学, 歯学部, 助教 (60846989)
國松 雄一 神奈川歯科大学, 歯学部, 助教 (20835673)
富山 潔 神奈川歯科大学, 歯学部, 准教授 (90237131)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 象牙質 / バイオフィルム / 脱灰 / 再石灰化 / マイクロラジオグラフィー / 細菌叢の変化 / シングルセクション / TMR |
研究開始時の研究の概要 |
現在の虫歯(う蝕)治療は、機械的な歯質切削中心の治療から再石灰化処置を中心とした非侵襲性の治療へとシフトしている。一方、その手段は歯ブラシの励行と歯磨剤中心のフッ化物応用に未だ留まり、新たな再石灰化療法の開発が急務とされている。細菌の集合体であるバイオフィルムを用いて作製されたう蝕歯中に存在する細菌が不活性な環境に転じることで効果的な再石灰化が誘導されるか否かを検討することは極めて重要である。本研究では経時的な変化を観察できるシングルセクション法と口腔内多種細菌からなるバイオフィルムモデルを使用して、口腔内に近似した脱灰・再石灰化環境を構築し、複数のイオンによる再石灰化促進効果を検討する。
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研究実績の概要 |
ウシ歯根部象牙質円板をバイオフィルム形成用試片とした.〔実験1再石灰化誘導〕①表層下脱灰病巣群(cont),②スクロース非含有再石灰化群(S(-)),③スクロース添加再石灰化群(S(+))および④再脱灰群(S(-)de)の4群とした.〔実験2再石灰化象牙質細菌叢分析〕①cont,②S(-),③S(+)の3群とした.Amsterdam Active Attachment ModelとMcBain培養液を使用した48時間の嫌気培養(cont群)で表層下脱灰病巣を形成し,cont群以外の3群に対してはバイオフィルム残存下で2種類の再石灰化培養液(スクロース添加有・無)を用いて336時間培養した.S(-)de群はさらに48時間の追加培養(スクロース含有)を行った.〔実験1〕培養終了後にTMRを撮影し,ミネラル喪失量を測定した.〔実験2〕各サンプルの次世代シーケンス・アンプリコン解析を行なうことによりバイオフィルムサンプルに由来する菌群の帰属分類群を推定した.〔実験1)cont群では表層下脱灰病巣が形成され,S(-)群およびS(+)群では再石灰化が確認された.また,S(-)de群は, S(-)群に比較して有意なミネラル喪失が認められた.〔実験2〕cont群ではStreptococcus,S(+)群ではVeillonellaが最も多く検出された.S(-)群で最も多く検出されたParvimonasは他の群ではほとんどみられなかった.代謝が活発でないS(-)群の細菌叢にParvimonasが多く認められ,プラークの初期形成に関与すると言われているVeillonellaがS(+)群に多く検出されたことは本再石化モデルが口腔内環境に類似している可能性を示唆するものと考えられた. 本研究結果はAmerican Journal of Dentistry 37, 47-52, 2024に掲載された.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度の1年間の延長を許可され,英文誌(American Journal of Dentistry)に掲載された.
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今後の研究の推進方策 |
当初の目的の1つであった本モデルを用いた多種イオン徐放性材料抽出液やホームホワイトニング材の主成分である過酸化尿素が再石灰化に与える影響が未実施であっため,さらに1年間(2024年度)の延長を許可いただき研究を進めており,本年度の学会で発表予定である。
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