研究課題/領域番号 |
20K09966
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57030:保存治療系歯学関連
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研究機関 | 朝日大学 |
研究代表者 |
新谷 耕平 朝日大学, 歯学部, 助教 (50824455)
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研究分担者 |
奥山 克史 朝日大学, 歯学部, 准教授 (00322818)
川木 晴美 朝日大学, 歯学部, 教授 (70513670)
上野 恭平 朝日大学, 歯学部, 助教 (70837848)
玉置 幸道 朝日大学, 歯学部, 教授 (80197566)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | ゼオライト / 機能性フィラー / イオン交換 / レジン / 吸着 / コンポジットレジン |
研究開始時の研究の概要 |
最適な歯科医療の実現のため、申請者らは歯科材料に添加することで材料の特性改質に大きく寄与しうる素材としてフィラーに着目し、機能性無機多孔材料であるゼオライトを選択した。 ゼオライトの最大の特徴は陽イオン交換能であり、陽イオンを自由に制御することで、官能化された陽イオンの種類により様々な特性を付与できる。また、その高い吸着力により、有害物質を選択的に吸着除去する可能性がある。 そこで本研究は、ゼオライトのもつユニークな特性を最大限利用し、目的とする作用を有する陽イオンを徐放するよう改質したゼオライトを調製することで、「治療目的に応じたテーラーメイドな陽イオン徐放型多機能性フィラーの創出」を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は陽イオン交換能を有するゼオライトを用いた多機能型フィラーの創出である。ゼオライト骨格の負電荷を補償する陽イオンに抗菌効果が期待されるAg+やZn2+、再石灰化を誘導するためのCa2+等を官能化したゼオライトを合成し、その各種イオン含有量を変化させ、テーラーメイドな陽イオン徐放型フィラーの創出を試みた。 各種陽イオン含有水溶液を作製し、浸漬時間や濃度を変化させることでCa/Ag/Znイオン含有量を調整した。そのゼオライトをシラン処理したのち、レジンと混和させることで歯科材料としてコンポジットレジンを作製し、その結果、口腔内で使用可能な歯科材料になり得ることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、様々な物理化学的特性を有するゼオライトを作製し、生体反応に関わる因子を探索し解析することによって、生体反応の分子基盤の解明も目指している。そのため、本研究の成果から導き出される因子は、他の歯科材料研究に示唆を与え、歯科材料に添加するフィラーを物理化学的のみならず、生化学的に制御しようとする点で学術的な独自性を有する。さらに、このような新規マテリアルの研究は、年齢を問わず歯科修復治療を必要とする全国民のQOL向上に大きく貢献できる新たな知見を創出し、国民・社会に還元することを視野に入れた意義のある成果が期待できると示唆された。
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