研究課題/領域番号 |
20K09971
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57030:保存治療系歯学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
青木 章 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (30302889)
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研究分担者 |
竹内 康雄 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (60396968)
水谷 幸嗣 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (60451910)
片桐 さやか 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 准教授(キャリアアップ) (60510352)
小林 宏明 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 非常勤講師 (50396967)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | Er:YAGレーザー / 歯周炎 / 歯周ポケット / 骨再生 / flapless surgery / 歯肉線維芽細胞 / Photobiomodulation / LED / 非外科的治療 / 生物学的効果 / 骨芽細胞 / 骨組織 / 線維芽細胞 / 骨細胞 / Flapless surgery / 歯周組織再生 |
研究開始時の研究の概要 |
Er:YAGレーザーを応用した非外科的低侵襲の歯周組織再生療法を確立することを目的とする.これまでに,従来の機械的治療にEr:YAGレーザーを複合的に応用し,ポケット内を徹底的に掻爬する包括的な歯周ポケット治療法を新規に開発した(Er-LCPT法).今回はこの方法を垂直性骨欠損を有する中等度から重度の歯周ポケットやインプラント周囲炎に対し,低侵襲治療として歯周基本治療中に応用し,臨床研究にてその組織再生効果を証明する.また,組織の治癒再生促進に及ぼすEr:YAGレーザーの有利な生物学的効果について,歯周組織細胞への効果を網羅的に解析する.
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研究実績の概要 |
1.従来の機械的治療にEr:YAGレーザーを複合的に応用し,ポケット内を徹底的にデブライドメントする包括的な歯周ポケット治療法であるEr:YAG Laser-assisted Comprehensive Periodontal Pocket Therapy (Er-LCPT)を歯周基本治療中に垂直性骨欠損部を有する歯周ポケットに応用し,良好な歯周ポケットの治癒ならびに骨欠損部の骨再生が得られることを確認した. 2.歯周ポケット治療後に残存するポケットの治療にEr-LCPT法を用い,従来の機械的治療単独とEr-LCPT法を比較するRCT研究を行い,術後1年後にEr-LCPT法において有意に高いアタッチメントゲインとポケット減少が得られたことを確認し,論文発表を行った. 3.6頭のイヌにおいて垂直性骨欠損を有する実験的歯周炎モデルでEr-LCPT法を実施し,ポケット治癒後の付着様式および骨組織の再生効果についてマイクロCTおよび組織標本にて解析中である. 4.レーザーの生物学的効果として,マウス歯肉線維芽細胞への低出力Er:YAGレーザー照射による増殖促進効果を確認し,その効果にはいくつかの最初期遺伝子が関与し,TGF-β とMAPKが関与していることを報告し, 論文発表を行った.また,低出力Er:YAGレーザー照射による血管内皮細胞の増殖促進効果及び血管形成促進効果を報告し,論文発表を行なった. 5.リガチャーで誘導した歯周炎への青色LED照射を行い,骨吸収の抑制には至らなかったが細菌叢の変化を起こすことを示し,論文発表を行った.また,各種波長のLEDの中で,青色LEDがPgに対する殺菌効果が高く,歯肉線維芽細胞への傷害性が少ないことを報告し,論文発表を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2023年度は,新患の患者数が減少していることにより,スプリットマウスデザインでの臨床研究実施に適切な条件を有する患者の確保がなかなか難しく,患者のリクルートなどの問題により,臨床研究の実施に遅れが生じた.本年度はできるだけ患者確保に努め,少しづつでも臨床研究を進める予定である.
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今後の研究の推進方策 |
基礎研究に関しては,継続的に細胞研究および動物研究を推進する予定である. 臨床研究については,分野の医局員に広く協力を求め,臨床研究の遂行に努力する予定である.
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