研究課題/領域番号 |
20K09984
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57030:保存治療系歯学関連
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研究機関 | 朝日大学 |
研究代表者 |
日下部 修介 朝日大学, 歯学部, 准教授 (30614557)
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研究分担者 |
市村 葉 明海大学, 歯学部, 准教授 (60286010)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | カテキン / S-PRGフィラー / バイオフィルム / 歯面コーティング材 / テオブロミン / イオン徐放量 / 溶出量 / 抗菌性 / レジンコーティング法 / 臨床評価 / 細菌付着性 |
研究開始時の研究の概要 |
超高齢化社会の到来が確実となっている日本において、介護保険との連携を含めて、高齢者の特に根面齲蝕に対する予防、処置、管理は極めて重要な課題であり、さらに生活歯を十分に保護する観点からのレジンコーティング法が保険収載が決定した点からも医療保険との関係から重要な課題である。これらの課題をクリアするためには脱灰抑制、再石灰化の促進効果、抗菌性を発揮し、接着耐久性、外部刺激からの疼痛軽減効果をもつ、特に生体に安全かつあらゆる効能・バイオアクティブ効果を有する歯面コーティング材を、開発、臨床応用することである。 本研究ではテオブロミンとカテキンに着目し、光重合型のレジンコーティング材を試作していく。
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研究実績の概要 |
今年度はカテキン含有の歯面コーティング材について試作し,口腔内細菌に及ぼす影響について検討したところ,以下の結果を得た. ①試作コーティング材の組成と作製;試作コーティング材は,ベース(4種類)とPRGバリアコートアクティブ(松風,京都)とを等量混和して調整し,ベースには,各々添加材料として,S-PRGフィラー,S-PRGフィラー+2.5wt%カテキン, S-PRGフィラー+5.0wt%カテキン, S-PRGフィラー+10.0 wt%カテキンを用いた. ②バイオフィルム形成に及ぼす影響;供試細菌としてS.mutansを用いた.S.mutans を1.0×10 7CFU/mLに調整後,各歯面コーティング材上に播種し 37°Cで 48 時間培養した.培養後、TSB培地に摂取しコロニー数をカウントした。その結果,S-PRGフィラーおよびS-PRGフィラー+2.5, 5.0, 10.0wt%カテキンの歯面コーティング材は、それぞれ、93.33, 13.92, 22.08, 23.58 X 5 X 10 4 CFU/mLであり,非カテキン含有のコーティング材と比較して、それぞれ85.0±10.6%, 76.3±11.3%, 74.4±21.1%の細菌生成抑制を認めた.カテキン含有の歯面コーティング材は,バイオフィルム形成を有意に阻害することが分かった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまでテオブロミン含有の試作歯面コーティング材について検討を行い,結果を得ることができた.今年度はカテキン含有の歯面コーティング材について試作し,口腔内細菌に及ぼす影響について検討することができた.
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今後の研究の推進方策 |
カテキン含有の歯面コーティング材について試作し,S.mutansに対する効果について検討することができた.今後は,このコーティング材におけるLactobacillus caseiに対しての効果を検討し,準備を進めている.またS-PRGフィラー,テオブロミン,カテキンにおける三者の相乗効果についても検討したいと考えている.
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