研究課題/領域番号 |
20K10011
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57040:口腔再生医学および歯科医用工学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
白方 良典 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 准教授 (60359982)
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研究分担者 |
中村 利明 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 講師 (60381183)
篠原 敬哉 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 助教 (30761647)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 歯周組織再生 / 骨移植材 / 塩基性線維芽細胞増殖因子 / 担体 / 足場材 / テイッシュエンジニアリング / 生理活性物質 / エナメルマトリックスデリバテイブ / スキャホールド / 成長因子 / 生体材料 |
研究開始時の研究の概要 |
現在、歯周組織再生を目的に様々な生体材料や生理活性物資、さらに各種(幹)細胞移植を用いた歯周組織再生アプローチが広く報告されている。ただ細胞移植療法には未だ克服すべき課題も多く、比較的小規模の歯周組織欠損においては生体材料と生理活性物質の活用で良好な結果が得られる可能性がこれまで示唆されている。しかしこれらの使用基準の違いに明確なコンセンサスはなくその臨床効果に差がないことがある。そこで今回、臨床上最も高頻度の1壁性骨欠損において真の歯周組織再生を得るべく効果的かつ適切な生理活性物質と生体材料の併用方法を開発し、In situ歯周組織再生アプローチの本質的な意義を見極める。
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研究成果の概要 |
現在,塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)が歯周組織再生療法に広く臨床応用されている。しかしその単独効果は1壁性骨欠損では限定的で骨移植材の併用が推奨されている。またその評価も臨床的および放射線学的評価であるため,真の歯周組織再生が獲得されているかは不明である。そこでbFGFの各種骨移植材(βリン酸三カルシウム:βTCP), 炭酸アパタイト:CO3Ap),牛骨ミネラル:DBBM)への吸着能とこれらのイヌの1壁性骨欠損への応用後の組織治癒造を確認した。その結果DBBMはbFGFの担体に適しbFGFとDBBMの併用処置はbFGF単独, βTCP, CO3Apとの併用処置より歯周組織再生を促進した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究結果により, bFGFは併用する骨移植材の特性により各々の相性(affinity)が異なることが示唆された。なお歯周組織再生療法に用いる生体材料は足場材としての役割でなく, 生理活性物質の担体としての役割を併せもつものが理想的であることが示され今後, 理想的な生体材料の開発にも繋がる知見が得られた。さらには世界に先駆けて, 本邦におけるbFGFと骨移植材を併用した歯周組織再生治療の治療指針のエビデンスを提示できた点において非常に意義深いものと考えられる。
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