研究課題/領域番号 |
20K10023
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57040:口腔再生医学および歯科医用工学関連
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研究機関 | 大阪歯科大学 |
研究代表者 |
有田 憲司 大阪歯科大学, 歯学部, 名誉教授 (20168016)
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研究分担者 |
阿部 洋子 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (00325268)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | プラズマイオン注入法 / PBII法 / PMMA / アルゴンガス / 銀 / フッ素 / 表面性状分析 / 抗菌性試験 / 表面物性分析 / 銀イオン / フッ素イオン / 抗菌活性 |
研究開始時の研究の概要 |
義歯や矯正装置など口腔内装着装置は口腔常在細菌が付着しやすいため,口臭,齲蝕や歯肉炎,時には誤嚥性肺炎などを惹起させ易い。本研究は,完成した口腔内装置表面をプラズマイオン注入法(PBII法)を用いて改質し,抗菌性とプラークの付着性および易離脱性を付与する方法を開発しようとするものである。 3年間の研究期間内に,PBII法によりアルゴン(Ar)ガスあるいはAr/F混合ガスと純銀製メッシュを用いてFイオンとAgイオンを単独または同時に注入したPMMA試料を作製し,その試料の1)表面特性の分析,および2)注入したイオンの違いによる口腔常在菌に対する機能を検証を行う。
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研究実績の概要 |
我々は永年、プラズマイオン注入法(Plasma based ion implantation/PBII法)を利用して齲蝕予防や撥水性・撥油性で知られているフッ素(F)イオンと、幅広い抗菌性が知られている銀(Ag)イオンを完成した歯科用装置に注入し、プラークの付着抑制、易離脱性、つまり防汚性を有する表面に改質する方法の開発を目指している。 本研究は、金属よりイオン注入が困難なアクリルレジン(PMMA)を被験試料とし、これまでのフッ化物ガス(CF4およびC3F8)はフロン類似物質であり環境問題が懸念されるため、より安全性の高いアルゴン(Ar)ガスを用いてPBII法により、Fイオン注入、Agイオン注入、およびF+Ag同時注入の試料を作成し、①試料表面の元素組成分析および化学結合状態の分析、②表面エネルギー分析、③表面性状観察、および④S. mutansに対する抗細菌性と⑤C. albicansに対する抗真菌性について検討を行った。 その結果、Arガスで表面粗さを増加させずに、FとAgのイオン注入がされていること、およびすべての群で蒸留水に対する接触角が対照群より優位に大きい値であることが示された。S. mutansに対する抗細菌性は、F+Ag同時注入群が最も高く、Agイオン群も有効性が認められたが、Fイオン群は認められなかった。C. albicansに対する抗真菌性は、すべての群で認めなかった。 本研究により、Arガスを用いたPBII法によりPMMA表面にFおよびAgイオンを単独あるいは同時に注入できることが証明できた。また、過去の研究でチタン(Ti)にPBII法でFイオン注入すると腐食が生じることを認めていたが、本研究によって純銀製メッシュによってAgイオンだけを注入でき、しかも抗菌性を付与できることが証明されたことは、Tiへの応用の可能性を暗示しており、今後の研究が期待される。
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