研究課題/領域番号 |
20K10030
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
犬飼 周佑 東京医科歯科大学, 歯学部, 非常勤講師 (90436650)
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研究分担者 |
和田 淳一郎 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (20611536)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ナイトデンチャー / 動揺度 / 残存歯保護 / デジタルデンティストリー / 睡眠時ブラキシズム / 部分床義歯 / 歯の動揺度 / 歯周炎 |
研究開始時の研究の概要 |
部分床義歯装着者は欠損のない歯列の患者と比較して,睡眠時ブラキシズムの残存歯への影響は大きいと考えられるが,欠損歯列患者を対象として,睡眠時ブラキシズムの影響や治療法に関する検討を行ったという報告は皆無である.本研究は,高齢者を中心とした多数歯欠損患者の睡眠時ブラキシズムの有無をスクリーニングし,睡眠時ブラキシズムを有する多数歯欠損患者におけるナイトデンチャー装着の有効性の評価と課題の抽出を行い,ナイトデンチャーの適用範囲と,設計あるいは使用時に配慮すべき事項を具体的に示し,多数歯欠損患者の口腔機能の維持・安定を図る上での基盤的情報を提供する.
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研究実績の概要 |
本研究は,睡眠時ブラキシズムを有する部分床義歯装着者に対し,夜間装着用のスプリントタイプの義歯(ナイトデンチャー)を装着することで,残存歯を保護することが可能か,を調査することが目的であり,2021年度までに完了した臨床研究により,ナイトデンチャー装着により義歯支台歯の動揺度の軽減が期待できることが示唆された.COVID-19パンデミックの影響により,当初予定していた被験者数に達しなかったものの,データ解析では有意な結果が示され,事後の統計解析の検出力が十分であることも確認できたため,予定していた成果が得られたものと考えられる.一方,短期間で臨床研究が完了したため,予算的にも時間的にも余裕が生まれたため,ナイトデンチャーを臨床応用する上で,特に,現在主流となりつつあるデジタル技術を応用するため,以下の補足的なリサーチクエッションについても解析を進めることとした:1)3Dプリンティングを用いたナイトデンチャー製作用材料の機械的特性の評価とその改善;2)デジタル技術を応用したナイトデンチャー製作を前提とした口腔内スキャナによる部分欠損歯列の印象正確度を向上させる方策の検討.1は,実験用バー形態試料を用いた基礎研究(評価項目は,破壊靭性,耐摩耗性,吸水性,溶解性,など),2は部分欠損歯列模型を用いた模型実験を行う(現在の口腔内スキャナによるデジタル印象の課題の抽出と高精度の印象データを得られる撮影法の解明).
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初計画していた臨床研究によるナイトデンチャーの残存歯保護効果に関する評価は前年度までに完了し,現在は追加研究(3Dプリンティングを用いたナイトデンチャー製作用材料の機械的特性の評価とその改善,およびデジタル技術を応用したナイトデンチャー製作を前提とした口腔内スキャナによる部分欠損歯列の印象正確度を向上させる方策の検討)を進め,一定の結果を得ることができた.
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今後の研究の推進方策 |
デジタル技術を駆使したナイトデンチャー応用のための方策について,主にナイトデンチャー用材料,印象法の観点で多角的に実験を進め,最終年度までに多数の成果を国際ジャーナルおよび学会にて発表する予定である.
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