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デジタル印象の精度向上のための補助デバイスの開発と検証に関する戦略的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K10056
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分57050:補綴系歯学関連
研究機関昭和大学

研究代表者

田中 晋平  昭和大学, 歯学部, 准教授 (40365705)

研究分担者 高場 雅之  昭和大学, 歯学部, 講師 (30384192)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
キーワードデジタル印象 / 精度・真度 / インプラント / 口腔内スキャナー / 精度・再現性 / デジタル・デンティストリー / デジタル印象法 / CAD/CAM / クラウン・ブリッジ
研究開始時の研究の概要

現在までの知見を基盤とした本申請の仮説は,①スキャン補助デバイスを用いることで全顎スキャンでの精度低下を補償することができる,②スキャン補助デバイスを装着してスキャンパスを最適化すれば,全顎スキャンでの精度の低下を補償することができる,の2点である.本研究の仮説から成果が得られれば,口腔内スキャナーを用いて全顎ないしは広範囲の印象採得を行う際に精度の低下の懸念が解消され,対象症例を選ぶことなくデジタル印象を適用することが可能となる.その結果,口腔内スキャナーの臨床応用と普及に貢献でき,治療効率の向上を図ることが可能となるであろう.

研究実績の概要

上顎無歯顎に4本のインプラントが埋入された基準模型を製作しアバットメントにスキャンボディ(以下SB)を連結した.デバイスはSB間をつなぎ,さらに口蓋部で連結する形態とし,CAD/CAMを用いてポリメチルメタクリレートで製作した.デバイスを設置していない模型と,デバイスを設置した基準模型(以下Type1)をそれぞれ,2機種のIOS(Primescan;以下PS,TriosScanner3;以下TR)でスキャンしStereolithography(以下STL)データを得た.また,基準模型をオープントレー法で印象採得して製作した模型を歯科用三次元スキャナー(D810)でスキャンしSTLデータを得た(以下CON).さらに,Co-Cr製ベリフィケーションジグを製作し,基準模型上の印象用コーピングと連結してインデックスを採得しインデックス模型を製作した.この模型にSBを連結し非接触式三次元測定器でスキャンしSTLデータを得た(以下VJ).ゴールドスタンダード(以下GS)のSTLデータは,基準模型を非接触式三次元測定器でスキャンして採得した.各群ともスキャンは5回行い,得られたSTLデータから4本のSB相当部を関心領域として設定し,各群5つのデータをGSと最小二乗法で重ね合わせを行い,両者の形態差分値を算出し真値を示す代表値とした.現在進行中の結果では,無歯顎インプラント症例におけるデジタル印象の真度は,新たに開発されたデバイスを用いることに有意に向上することが示唆された.さらにデバイスを用いたデジタル印象は従来法で標準的に用いられているベリフィケーション・インデックスを用いた方法と同水準の真度で印象形態データが得られる可能性が示唆された.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

現在,精度に関する検証は全て終了し,インパクトファクターを有する英文学術雑誌に掲載されている.しかしながら,真度に関する検証は,終了しているものの,論文執筆の中途であり,in vivoにおける検証についても,現在論文執筆中である.

今後の研究の推進方策

現在,精度に関する検証は全て終了し,インパクトファクターを有する英文学術雑誌に掲載されている.しかしながら,真度に関する検証は,終了しているものの,論文執筆の中途である.現在の結果では,無歯顎インプラント症例におけるデジタル印象の真度は,新たに開発されたデバイスを用いることで有意に向上することが示唆された.さらにデバイスを用いたデジタル印象は標準的に用いられているベリフィケーション・インデックスを用いた方法と同水準の真度で印象形態データが得られる可能性が示唆された.これらの結果を踏まえて論文執筆を進めながら,追加のデータの採得を行い,本年度中には完遂する予定である.

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (17件)

すべて 2024 2023 2022 2021 2020

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (10件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] Impact of scanning range and image count on the precision of digitally recorded intermaxillary relationships in interocclusal record using intraoral scanner2024

    • 著者名/発表者名
      Koshiishi Yusuke、Tanaka Shinpei、Iwauchi Yotaro、Baba Kazuyoshi
    • 雑誌名

      Journal of Oral Science

      巻: 66 号: 2 ページ: 111-115

    • DOI

      10.2334/josnusd.23-0379

    • ISSN
      1343-4934, 1880-4926
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Novel model-less fully digital workflow for implant superstructures in an esthetic zone: A technical report2023

    • 著者名/発表者名
      Tanaka Shinpei、Kamimura-Sugimura Emi、Shimoyama Tomoyuki、Baba Kazuyoshi
    • 雑誌名

      Journal of Prosthodontic Research

      巻: 67 号: 4 ページ: 652-656

    • DOI

      10.2186/jpr.JPR_D_21_00246

    • ISSN
      1883-1958, 1883-9207
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書 2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 口腔内スキャナーの変遷および構造.2023

    • 著者名/発表者名
      三田 稔,田中晋平,馬場一美
    • 雑誌名

      日本歯科理工学会誌

      巻: 42 ページ: 73-76

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Three‐dimensional evaluation of sleep bruxism‐related splint wear using a dental laboratory scanner: A preliminary clinical study2022

    • 著者名/発表者名
      Iizumi Ai、Tanaka Shinpei、Takaba Masayuki、Miyoshi Keita、Nakazato Yukari、Baba Kazuyoshi
    • 雑誌名

      Journal of Oral Rehabilitation

      巻: 50 号: 2 ページ: 122-130

    • DOI

      10.1111/joor.13394

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Effect of assistive devices on the precision of digital impressions for implants placed in edentulous maxilla: an in vitro study2021

    • 著者名/発表者名
      Masu Rena、Tanaka Shinpei、Sanda Minoru、Miyoshi Keita、Baba Kazuyoshi
    • 雑誌名

      International Journal of Implant Dentistry

      巻: 7 号: 1 ページ: 116-116

    • DOI

      10.1186/s40729-021-00397-w

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] In vivo evaluation of the precision of interocclusal registration by digital and conventional method.2023

    • 著者名/発表者名
      Iwauchi Y, Tanaka S, Baba K.
    • 学会等名
      Pacific Coast Society for Prosthodontics, 88th Annual Meeting and Scientific Session
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] Newly developed device for full arch digital impression of dental implants for edentulous maxilla: An in vitro study.2023

    • 著者名/発表者名
      Masu R, Tanaka S, Baba K.
    • 学会等名
      Pacific Coast Society for Prosthodontics, 88th Annual Meeting and Scientific Session
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] デジタル印象法における顎間関係記録の範囲と撮影画像数が顎間関係の再現精度に及ぼす影響2023

    • 著者名/発表者名
      輿石悠介, 岩内洋太郎, 田中晋平, 馬場一美
    • 学会等名
      令和5年度 公益社団法人日本補綴歯科学会 東京支部学術大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] データ統合を応用したデジタルワークフローとは?―メリットと応用例―2023

    • 著者名/発表者名
      田中晋平
    • 学会等名
      第53回日本口腔インプラント学会学術大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] データ統合とデジタルワークフローによる症例の概説―審美領域での活用法―2023

    • 著者名/発表者名
      田中晋平,古舘美弥
    • 学会等名
      公益社団法人日本補綴歯科学会 第132回学術大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] デジタル印象採得におけるデータの編集と追加が印象の正確性に及ぼす影響.2022

    • 著者名/発表者名
      細谷悠貴,三田 稔,田中晋平,高場雅之,飯泉亜依,岩内洋太郎,枡 澪那,輿石悠介,馬場一美
    • 学会等名
      日本デジタル歯科学会第13回学術大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] フルアーチデジタル印象の真度を向上するためのスキャン補助デバイスの開発2022

    • 著者名/発表者名
      枡澪那,三田稔,田中晋平,三好敬太,馬場一美
    • 学会等名
      公益社団法人日本補綴歯科学会第131回学術大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 補助デバイスが上顎無歯顎インプラント治療におけるデジタル印象の精度に及ぼす影響2021

    • 著者名/発表者名
      枡 澪那,田中晋平,三田 稔,三好敬太,馬場一美
    • 学会等名
      第68回昭和大学学士会総会, 東京, 2021年12月4日
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 歯科用ラボスキャナーを用いたスプリントに生じた摩耗の三次元的評価2021

    • 著者名/発表者名
      飯泉亜依,田中晋平,高場雅之,三好敬太,中里友香理,小原大宜,馬場一美
    • 学会等名
      日本補綴歯科学会 第130回学術大会, 2021年6月18-20日
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] デジタル印象採得補助デバイスが上顎無歯顎インプラント治療のデジタル印象の精度に及ぼす影響2020

    • 著者名/発表者名
      枡 澪那,三好敬太,田中晋平,西山弘崇,三田 稔,高場雅之,馬場一美
    • 学会等名
      第49回公益社団法人日本口腔インプラント学会学術大会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [図書] Feature article#1フルデジタルワークフローによる審美領域のインプラント上部構造製作におけるCADテクニック-「Additional Scan Technique」の活用-.QDT 8月号, volume 47.2022

    • 著者名/発表者名
      古舘美弥,田中晋平,下山智之,各務信幸,馬場一美(分担執筆)
    • 出版者
      クインテッセンス出版株式会社
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [図書] 月刊「歯科技工」 別冊「インプラント技工のメインストリーム Clinical & Technical Standards Today」2021

    • 著者名/発表者名
      田中晋平,馬場一美(分担執筆)
    • 総ページ数
      156
    • 出版者
      医歯薬出版株式会社
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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