研究課題/領域番号 |
20K10075
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 九州歯科大学 |
研究代表者 |
野代 知孝 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (00829781)
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研究分担者 |
細川 隆司 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (60211546)
正木 千尋 九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (60397940)
近藤 祐介 九州歯科大学, 歯学部, 講師 (00611287)
向坊 太郎 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (50635117)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | AGEs / インプラント周囲炎 / インプラント周囲粘膜炎 / PISF / ET-1 / RAGE |
研究開始時の研究の概要 |
現在,口腔インプラント治療の合併症であるインプラント周囲炎が増加している.しかし,インプラント喪失につながる重篤な疾患であるが,現状,疾患の初期段階における病態変化を評価することは困難である. 最近,血漿中に存在する最終糖化産物(AGEs:Advanced glycation end-products)が歯周病の病態形成に重要な役割を果たしていることが明らかになってきた.歯周炎とインプラント周囲炎には類似点も多いため,本研究では,AGEsに着目し,インプラント周囲骨吸収の発症リスク解明を目的とした.
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研究成果の概要 |
本研究は、最終糖化産物AGEsをターゲットとしたインプラント周囲骨吸収の発症リスク解明することを目的とした。 定期検診中の患者29名、インプラント76本を対象とした。インプラント周囲溝滲出液量は、インプラント周囲疾患で有意に高値を示した。また、インプラント周囲溝滲出液中のAGEsは健康群と比較してインプラント周囲炎群で有意に高値を示した。一方、喫煙者および非喫煙者で比較したところ、AGEs(μg/site)は有意な差は認められなかった。以上より、インプラント周囲溝滲出液中のAGEsは、インプラント周囲粘膜炎で差は認められなかったが、インプラント周囲炎では有意に高値を示すことが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
インプラント治療を選択する患者が年々増加している一方で、インプラント周囲疾患の罹患が問題となっている。インプラント周囲炎はインプラント喪失につながる可能性があるが、その発症メカニズムはいまだ不明な点が多い。そのため、本研究ではインプラント周囲溝滲出液からAGEsの採取に成功し、インプラント周囲炎で有意に高い値を示した。以上より、従来のインプラント周囲の検査方法に加えて、インプラント周囲溝滲出液中に含まれるAGEsを測定することでインプラント周囲疾患のメカニズム解明の一助になる可能性が示唆された。
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