研究課題/領域番号 |
20K10085
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 公益財団法人神経研究所 |
研究代表者 |
福田 竜弥 公益財団法人神経研究所, 研究部, 研究員 (90624833)
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研究分担者 |
武井 洋一郎 公益財団法人神経研究所, 研究部, 研究員 (60778992)
幸塚 裕也 昭和大学, 歯学部, 講師 (50623724)
對木 悟 公益財団法人神経研究所, 研究部, 研究員 (90376765)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 閉塞性睡眠時無呼吸 / 口腔内装置 / 舌前方維持 / 口腔内陰圧療法 |
研究開始時の研究の概要 |
入眠に伴う舌の沈下は、閉塞性睡眠時無呼吸(Obstructive Sleep Apnea; OSA)発症のトリガーとなるが、我々は、弱陰圧負荷により舌位置を維持する新規デバイスを考案し、その簡素化に成功した。本研究では、新規デバイスのOSAに対する有効性を無作為化比較試験により実証すると同時に、負荷する陰圧レベルと無呼吸発現との関係性を生理学的に解析する。新規デバイスは経鼻的持続陽圧負荷や下顎前方移動を治療手段としないため、鼻疾患合併患者、歯列欠損患者や顎関節症患者への対応も可能である。したがって、高齢者を含む幅広い患者層にまで適用可能な、新規治療法を提案しうる。
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研究実績の概要 |
閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)に対する治療第一選択である持続陽圧呼吸(CPAP)と、第二選択である下顎前方移動型の口腔内装置が世界的に普及している。CPAP の有効性は高いものの十分とは言えないアドヒアランスが常に議論されてきた。一方、口腔内装置の治療効果はCPAP に劣るものの簡便性に優れ、CPAP 脱落者への対応も可能である。このため、OSA臨床における歯科の役割が注目されている。しかし口腔内装置使用時、下顎前方移動に伴う歯への負担により、長期使用に伴う咬合の不可逆的変化が約80%の患者にみられる。また、口腔内装置は下顎を前方に移動し、歯に維持を求めるため、顎関節症患者、さらには歯周疾患や歯列欠損を有する高齢OSA患者に対し用いることはできない。これらの状況を鑑み、我々は閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)に対し、CPAPや下顎前方移動型口腔内装置と異なる第3の治療法を考案した。この新規治療法は、睡眠時に舌を吸引保持することにより上気道を確保する治療法であり、口腔部分、吸引装置、両者をコネクトするチューブの三つのパーツから構成される。本研究ではその治療効果を無作為化比較試験により検証することを目的とする。研究プロトコールの機関内倫理委員会での承認後、臨床試験登録が終了し、前向きサンプリングを開始する予定であった。しかし、国内においてもCOVID19感染が蔓延し、協力機関において新規サンプルのリクルートが極めて困難な状況が続き、さらに、研究協力機関の当該研究が関連する部門が、2020年度末に閉鎖された。サンプリングは事実上中断となったが、他の研究協力機関において当該研究を継続するための準備を進め、2022年度よりサンプリングを開始できる状態となった。並行して本研究で考案した装置は新規性と進歩性を有すると判断された(特許出願中)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID-19の流行と関東圏における緊急事態宣言度重なる発出により、当初の研究協力機関におけるサンプリングが困難な状況が2020年度当初より続き、同年度末には当該研究が関連する部門が閉鎖され、サンプリングが中断された。他の研究機関の協力を得つつ本研究を進めるための調整を行い、プロトコールを簡素化し、ようやくサンプリングを開始できる状態となった。
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今後の研究の推進方策 |
研究プロトコールは倫理委員会にて新規審査中であり、承認を得次第、サンプリングを開始する。
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