研究課題/領域番号 |
20K10095
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
栗林 伸行 愛媛大学, 医学系研究科, 助教 (80617332)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | CXCR4 / 癌関連線維芽細胞 / CAFs |
研究開始時の研究の概要 |
われわれは,口腔癌のリンパ節転移においてCXCR4 を発現している癌細胞が,リガンドSDF-1 に引き寄せられながら転移していること,この転移がCXCR4 阻害剤にて抑制されることを明らかにした.しかしながら,CXCR4 阻害剤では原発腫瘍に対する増殖抑制効果が得られなかった.近年,癌が生命予後に大きな影響を与える因子として癌微小環境との連携が重要であることが知られており,その主要な構成成分であるCAFs は,癌細胞の増殖・転移に密接に関与している.そこで本研究では,CXCR4 システムと癌微小環境におけるCAFs を標的とした集学的治療法の開発を行う.
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研究成果の概要 |
実験で使用するCAFs において,口腔癌症例から初代培養をおこない腫瘍部から培養したCAFs の培養を施行した.抗線維化薬を用いてCAFsの細胞増殖に及ぼす影響を検討した結果,pirfenidoneによる CAFs の増殖抑制傾向が認められた,次いで,CAFs およびB88 細胞接触下での口腔癌細胞の細胞増殖における抗線維化薬の影響を検討したが,口腔癌細胞の細胞増殖抑制に有意な差を認めなかった.従って,これらの結果から CXCR4 システムを介した口腔癌細胞における増殖は癌微小環境による影響ではなく,口腔癌細胞自身の増殖因子による影響が主である可能性が示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在のところ,SDF-1/CXCR4 システムを介した口腔癌におけるCAFs の特性を明らかになっていない.従って,本研究成果での SDF-1/CXCR4 システムを介した口腔癌における CAFs の細胞増殖の影響を明らかにしたことは学術的意義があると考えられる.さらに,CAFs の特性を明らかにすることは,がん患者の生存率向上につながる可能性があり,口腔癌の治療において社会的に意義のある事と思われる.
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