研究課題/領域番号 |
20K10114
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 広島大学 (2023) 大阪大学 (2020-2022) |
研究代表者 |
花本 博 広島大学, 医系科学研究科(歯), 教授 (50397733)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 圧電センサ / 呼吸 / 心拍 / モニタリング / スパイロメータ / インダクタンス式呼吸プレチスモグラフィ / RIP / 呼吸モニタ / センサ / モニタ / 非侵襲 |
研究開始時の研究の概要 |
安全な静脈内鎮静下での歯科処置のためには、呼吸の評価が重要である。酸素化の評価と比較し、換気状態の評価は難しく、確実な評価法は確立されてない。本研究では、睡眠時無呼吸検査における胸腹部のインダクタンス式呼吸プレチスモグラフィ(RIP)センサ、および薄いゴム状の圧電センサを応用した非侵襲・非拘束的な呼吸の評価法の確立を目指す。RIPベルトセンサを胸腹部に装着し、胸部と腹部の動きを分けて測定すると同時に、圧電センサを診療台上に設置することで、呼吸と心拍を含んだ波形を取得する。本研究では、これらのデータを統合し、術中に実用化できる新たな呼吸回数と換気量の評価法を確立を目指す。
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研究実績の概要 |
倫理審査委員会で研究計画書の承認を得た後、UMIN-CTRに臨床研究登録し、研究を開始した。書面で同意が得られた健常者15名を対象に、睡眠時無呼吸評価装置(ソムノタッチRESP、フクダ電子)の胸腹部RIPベルト、心電図電極を装着した。圧電センサ(体動センサ、住友理工)を設置した歯科診療台上で仰臥位とし、心電図、RIPおよび体動センサの呼吸・脈拍波形を記録した。まず、6、8、10・・・24、26、28回/分の各呼吸回数で2分間記録し、体動センサの呼吸波形およびRIP波形から30秒間の呼吸数を算出した。次に、マスター2階段負荷を3分間実施した後、脈拍が回復するまで記録した。体動センサの脈拍波形および心電図を解析し、10秒毎の脈拍数を算出した。さらに、レジン製の暫間補綴装置を上顎前歯部に装着し、超音波スケーラー、マイクロモーター(低速・高速)、エアタービンを用いて振動を与え、各々1分間記録した。呼吸数はRIP波形による測定値、脈拍数は心電図による心拍数を対照とし、体動センサで測定した呼吸数・脈拍数との相関を調べた。Linの一致相関係数(CCC)が0.95以上で精度が高いと判定した。 体動センサで測定した呼吸数・脈拍数は、設定した全ての条件下においてRIPによる呼吸回数・心電図による心拍数と高い相関(CCCが0.95以上)を認めた。したがって、体動等の影響を考慮する必要があるが、歯科診療台上に設置した圧電センサは歯科診療時の患者モニタとして応用できる可能性があると考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究採択時に新型コロナ感染症が拡大し始め、緊急事態宣言等により研究を開始できなかったため、全体的に遅れいている。
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今後の研究の推進方策 |
本年度に圧電センサとRIPセンサでの心拍、呼吸回数の相関を確認できた。結果の公表に向けて準備を進めるとともに、今後はRIP波形とスパイロメータでの換気量の相関について解析を継続する予定である。
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