研究課題/領域番号 |
20K10167
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
|
研究機関 | 九州歯科大学 |
研究代表者 |
左合 徹平 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (80710574)
|
研究分担者 |
椎葉 俊司 九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (20285472)
小野 堅太郎 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (40316154)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 咀嚼筋痛 / ストレス / グリア細胞 / 慢性疼痛 |
研究開始時の研究の概要 |
はじめに心理的ストレス負荷を与えた実験的咀嚼筋痛モデルラットの疼痛関連行動の評価をすることで心理的ストレスによる疼痛関連行動の経日的変化を明らかにする。 次に心理的ストレス負荷を与えた実験的咀嚼筋痛モデルラットの三叉神経脊髄路核におけるc-Fos陽性細胞数の評価をすることで心理的ストレス負荷を与えた咀嚼筋痛モデルラットの経日的な侵害刺激応答と疼痛関連行動との関連性を明らかにする。 次に心理的ストレス負荷が中枢のグリア細胞の活性化に与える影響について検討することで経日的な疼痛関連行動とグリア細胞の活性化との関連性を明らかにする。
|
研究成果の概要 |
咀嚼筋痛モデルラットにおいて自発顔面ラビング時間は増大し、頭部引っ込め反射閾値が低下した。心理的ストレス負荷咀嚼筋痛群においては咀嚼筋痛モデルラットと比較して自発顔面ラビング時間は増大したが、頭部引っ込め反射閾値は低い傾向にあったが有意な低下は認めなかった。これらの結果から心理的ストレスは自発痛を感じる時間は増大させるが、局所の痛覚過敏は惹起しない可能性が示唆された。ヒトにおける慢性疼痛は必ずしも痛覚過敏が発生するわけではないため、これらの結果はより臨床に近い結果であると言えるのかもしれない。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
歯科臨床において遭遇する咀嚼筋痛は慢性化し治療に難渋することが多い。咀嚼筋痛の慢性化には心理的ストレスが関与していることが示唆されているが、その詳細なメカニズムは不明である。代表的な慢性疼痛の研究では癌性疼痛や神経障害性疼痛に関する研究が数多くあり、グリア細胞の活性化が影響を与えていることは明らかになっているが、心理的ストレスによる疼痛の慢性化とグリア細胞との関連は明らかではない。本研究において咀嚼筋痛が慢性化し、難治性疼痛となるメカニズムの一端を明らかにし、新規治療法の開発をすることは慢性的な咀嚼筋痛に苦しむ多くの患者の福音となることに疑いの余地はない。
|