研究課題/領域番号 |
20K10170
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
間 奈津子 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (90615379)
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研究分担者 |
東 俊文 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (00222612)
中村 貴 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (80431948)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | Hajdu-Cheney 症候群 / iPS細胞 / 破骨細胞 / 遺伝子解析 / Hadju-Cheney症候群 / 破骨細胞分化 / 骨芽細胞分化 / Hadju-cheney症候群 / Notch2 |
研究開始時の研究の概要 |
Hajdu-Cheney症候群患者からの疾患特異的iPS細胞単離は、よりvivoに近い検討が可能となる。NOTCH2遺伝子改変マウスでの検討は、ヒトとは共通性を認めない症状もあり病態解明困難である。NOTCH2シグナルは細胞間での情報伝達を担う重要遺伝子であるが、骨組織分化・発生における役割は未解明な点が多い。従って、本研究では歯牙・筋骨格系研究に有意義な情報を提供する。またNOTCH2変異は、近年社会的問題である高齢者の骨粗鬆症治療への関与が考えられる。本研究は、Hajdu-Cheney症候群の治療のみならず、新たな骨粗鬆症治療法の開発に重要な結果が期待できる創造性の高い研究である。
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研究成果の概要 |
Hajdu-Cheney症候群は、重度の骨粗鬆症、頭蓋骨変形を主病態をする希少性常染色体顕性の先天性骨疾患である。歯科領域症状には、異常な歯周組織の発疹や重度の歯周病を認め患者のQOLに大きく影響している。しかし、臨床症状は多岐に渡り、患者の症状だけでは診断が困難である場合が多く、決まった治療法も現在のところない。本疾患発症メカニズムを検索するため、患者由来のiPS細胞の樹立に成功し、Notch2遺伝子のPEST配列部分であるエキソーム34に変異を確認している。さらに、マクロファージを誘導し、コントロールのiPS細胞を比較すると破骨細胞分化が亢進することを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Hajdu-Cheney症候群は、未節骨の骨吸収や進行性の骨破壊を起こし、重度の骨粗鬆症、頭蓋骨変形を主病態とする稀な常染色体顕性遺伝子疾患である。歯科領域では、重度な歯周病、歯の早期喪失を認め、患者のQOLに大きく影響を及ぼす。疾患特異的iPS細胞を樹立し、発症メカニズムを検索することは、現在も確立した治療法のない本疾患に対する有効薬剤を同定し治療開発に結びつけることが可能となる。また、破骨細胞への分化亢進など骨リモデリングの異常をきたすことから、近年社会的問題になっている高齢者の骨粗鬆症の治療にも関与することとなる。従って、本疾患のみならず、新たな骨粗鬆症治療法の開発に重要となる。
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