研究課題/領域番号 |
20K10185
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 九州歯科大学 |
研究代表者 |
吉岡 泉 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (10305823)
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研究分担者 |
松原 琢磨 九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (00423137)
矢田 直美 九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (60468022)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 悪性黒色腫 / Plectin / 接着 / 増殖 / 転移 / Src / 移動 |
研究開始時の研究の概要 |
口腔粘膜に発生する悪性黒色腫は皮膚のものと比べて予後不良とされるが、発生頻度が低く顎骨への浸潤などは検討されていない。がん原遺伝子チロシンプロテインキナーゼSrc(Src)はさまざまな悪性腫瘍で活性化するため、Srcの活性化に不可欠な因子として同定したPlectinが悪性黒色腫の発症や進展にも関与するのではないかと考えた。本研究では悪性黒色腫の増殖・浸潤(特に顎骨浸潤)、さらに肺転移におけるPlectinの役割を明らかにし、Plectinを標的とした悪性黒色腫治療法やplectinの発現を指標とした診断・治療選択法確立のための分子基盤形成を目的とする。
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研究成果の概要 |
近年われわれは,Src活性を制御する新たな因子としてplectinを見出した.そこで本研究では,悪性黒色腫の細胞挙動におけるplectinの機能を検討した. ヌードマウスにPlectinをノックアウトした細胞を接種したところ,野生型細胞に比べて腫瘍細胞の密度は低く,細胞間隙は広く疎であった.また,フィブロネクチンに対する接着能も低下した.さらに,ノックアウト細胞の細胞増殖能を評価したところ,経時的な細胞数の増加が低下した.plectinはがん遺伝子Srcシグナルを介し,悪性黒色腫の増殖と接着を制御する.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
口腔領域に生じる悪性黒色腫は皮膚に発生した悪性黒色腫と比較すると予後不良であるにも関わらず,発症頻度が低いために研究は進んでいない.また,近年開発された新しい抗がん剤ruthenium pyridinecarbothioamideはplectinを標的とするが,その詳しい作用機序などはわかっていなかった.本研究はこれらの一助となることが期待される.
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