研究課題/領域番号 |
20K10199
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
|
研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
松本 芳郎 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (20292980)
|
研究分担者 |
青木 和広 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (40272603)
清水 康広 東京医科歯科大学, 歯学部, 非常勤講師 (60631968)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 根尖部歯根吸収 / 歯の移動 / セメント質形成 / 歯根吸収予防 / 歯根吸収修復 / 歯根形成 / 歯根弯曲 / 歯槽骨改造 / 歯槽骨吸収 / 歯槽骨形成 / 歯槽骨吸収予防 |
研究開始時の研究の概要 |
矯正歯科治療に伴う歯根吸収の発症機構に関しては多岐にわたり研究されてきたが、根尖部歯根吸収についてはまだ不明な点が多い。 そこで本研究では生理的な歯根の形成・修復機構に着目し、根尖部歯根吸収の予防法・修復法の基盤を新たに開拓することを目的とする。 これまで開発してきた実験的根尖部歯根吸収モデルの矯正力の大きさや移動様式・咬合状態などの諸因子を網羅的に調整し、吸収が生じにくい条件や吸収が生じても修復されやすい環境を明らかにする。 本研究により、矯正歯科治療に伴って生じる根尖部歯根吸収の発症並びに修復の機構をより明確にするだけでなく、歯根吸収の予防や修復に寄与する臨床的な歯の移動法の提案を目指す。
|
研究成果の概要 |
3-5gfという比較的弱い矯正力によるラット上顎第一臼歯の移動モデルを用い、生後21, 28, 35日齢(歯根長未完成期、未完成末期、完成期)から7日以内の歯の移動を行いました。 その結果、歯の移動期間が短く、歯根が未完成の段階であるほど、また、対合歯との強い咬合接触がない方が、移動後の歯根形成の阻害や吸収、弯曲といった歯根の長さや形に対する悪影響が少ないことが明らかとなりました。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで矯正歯科治療において、歯根の形成が完了していない根未完成歯では歯根の変形や吸収のリスクが高まるため、歯の移動を行わない方がよいという考えがありました。しかし、埋伏歯や前歯の反対咬合の改善、萌出直後の歯の移動など、根未完成歯の移動が必要になる場合もあり、治療開始時期に関して意見が分かれることがありました。 本研究の結果は、歯根の形成が活発な段階での限られた期間の矯正力は、歯根形成が完成する段階よりも好ましいことを示していて、歯根が完成していない歯の移動を必ずしも避けなくてもよいという本研究結果は、今後の矯正歯科治療の可能性を拡大することに繋がると思われます。
|